SixTONESのYouTube動画はゆるければゆるいほど面白い 自由な企画で発揮される個性と気遣い

 SixTONESのYouTubeは、ゆるい企画のものほど面白いという人も多いのではないだろうか。デビュー前は、大食いや寝起きドッキリ、スカイダイビング体験などYouTubeらしい企画が多かったが、最近は忘年会として6人で食事ををしてみたり、6人だけでドライブをしたりと、メンバーの裁量にゆだねられているものが増えている。おそらくその所以は、彼らがスタッフとの信頼関係を深めてきたからではないだろうか。“彼らなら、絶対に面白くしてくれる”というスタッフからの信頼が、自由度の高い動画につながっているように見えるのだ。

SixTONES【新境地!?モノボケ選手権】限りなくユルくカオスな空間www

 レギュラー更新としては2024年一発目から、彼らの動画はとにかくゆるい。準備されているのは、時計やフラフープ、サイコロなどの道具のみ。行うのは、前の人がやったモノボケを記憶して、自分の新しいモノボケを追加していくという“ボケ数珠繋ぎ記憶力ゲーム”。まず、およそ12分の動画のなかで、2分近くの時間を説明に費やす……というのが、SixTONESらしくて面白い。モノボケ企画を始める前に、ボケが大渋滞しているのだ。

 “脱線”というと聞こえが悪いかもしれないが、筆者はこの脱線こそがSixTONESの動画の魅力だと思っている。もちろん視聴者を楽しませなければという気持ちもあるのだろうが、彼ら自身がいちばんに楽しんでいるのが伝わってくるから、観ていて幸せな気持ちになれる。「収録終わってもやろうよ」「プライベートみたいだよね」なんて楽しそうに話している姿を見ると、“今日も彼らを推していてよかった”と思うことができるファンも多いだろう。

 また、SixTONESは本物の同級生のように仲が良い一方で、一定のラインを超えないあたりも、安心して観ていられるポイントのひとつだ。ワイルドなパフォーマンスが多いからか、ちょっぴりヤンチャな印象がある6人。しかし、YouTubeを観ていると、彼らが繊細で気遣いのできる人たちの集まりであることに気づく。メンバー同士でいじり合うことはあっても、不快ないじりはしない。それぞれ節度を持っているから、見ていて嫌な気持ちにならない。SixTONESは、“親しき仲にも礼儀あり”というのを体現しているグループだ。

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