リアルサウンド連載「From Editors」第38回:癒やしを与えてくれた立川のパン屋さん

 「From Editors」はリアルサウンド音楽の編集部員が、“最近心を動かされたもの”を取り上げる企画。音楽に限らず、幅広いカルチャーをピックアップしていく。 

立川のパン屋「シンボパン」を訪れて

 2023年も残すところあと1週間となりました。先日放送された『Mステ SUPER LIVE』でのゴールデンボンバー「女々しくて2023流行語ver.」を観て、自分の中で一気に年の瀬感が高まってまいりました。秀逸な内容もさることながら、1年の出来事を駆け足で振り返っていくテンポがまさに日々を過ごしてきた体感速度そのもので、「今年もあっという間だったなあ……」と、楽しみながらもしみじみしてしまったのでした。

 個人的に今年を象徴するトピックの一つは、10年近く住んでいた場所を離れ、生活環境を変えたこと。もともと大好きで一時心が離れていたパンへの興味も再燃し、休日は早起きしてパン屋に行ったり、モーニングをしに行くのがちょっとした気分転換になっています。

 さらに気分を変えたいときには遠方に足を運ぶこともありますが、近所ではないパン屋は一期一会になりがちです。しかし、短期間で再訪したパン屋がありました。立川では名店として知られる「シンボパン」です。駅からは大通りを歩いていき、1本入った繁華街のビルの半地下のような場所にお店を構えています。店内にはカフェスペースがあり、イートイン可。パンのおかわりができる土曜日限定のモーニングセットもあります。お店の中に入った瞬間、パン屋特有の焼き立てパンの香りだけではない、おいしそうな調理中の香りも幸せな気分を誘います。

 ショーケースに並ぶどのパンも惹かれるのですが、なかでもバインミーは何度も食べたくなる一品。ザクッとしたフランスパンの食感が病みつきになり、食べ進めるほどおいしさが広がります(バインミーはお昼頃から登場するようだったのでご注意を)。さらに、イートインで飲んだアメリカーノも自分好みの味わいでテンションがあがりました。とても小さなお店なので時間に余裕があるときに訪れるのは必須ですが、来年もぜひ定期的に訪れたい。

 そして、「シンボパン」についてはもう一つ。店員さんが親切だったことも好印象だったのですが、実は最初に訪れた際に言葉にはできない心のひっかかりがあったのです。しかし2回目に訪れた際、お店を出るときに目に入ったアナログフィッシュのフライヤーを見て答えがわかりました。店員さんの一人がアナログフィッシュのベース&ボーカル、佐々木健太郎さんだったのです。空間に溶け込みすぎていて気づけなかったのですが……とてもおいしい料理をありがとうございます。「Hello」は今もふと頭をよぎることがあるほど、学生時代に聴き込んだ1曲。来年結成25周年を迎えるというアナログフィッシュのご活躍も楽しみにしております。

Analogfish - Hello

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