日向坂46 四期生は手を取り合いながら坂道を駆け上がっていく 『新参者』を経て示した成長
筆者が最終公演を観て象徴的に感じたのは前身グループにあたるけやき坂46時代の楽曲のパフォーマンスである。けやき坂46時代の衣装に身を包んだメンバーは「それでも歩いてる」「イマニミテイロ」「僕たちは付き合っている」を立て続けに披露。それぞれセンターを務めた平尾帆夏、小西夏菜実、竹内を中心に、メンバーの自信に満ちた表情からは、グループの歴史を自分たちの世代でも引き継いでいくという覚悟を感じられた。中でも困難を乗り越えて前へと進んでいく決意を歌った「イマニミテイロ」は彼女たちの心境とも重なり合うものがあった。続く、「ひらがなで恋したい」「ハッピーオーラ」といったけやき坂46楽曲では持ち前の明るい笑顔を振りまき、会場はその通り“ハッピーオーラ”に包まれた。けやき坂46の楽曲を四期生が歌い継ぐという光景だけでもエモーショナルだが、誰がセンターに立ってもパフォーマンスに説得力が生まれているのは、何よりも四期生の成長の証だ。
そして、「ブルーベリー&ラズベリー」「シーラカンス」「見たことない魔物」「ロッククライミング」といった四期生楽曲では、この1年の集大成をぶつけるように、純度の高いパフォーマンスを示してみせる。平尾がセンターを務めた新曲「ロッククライミング」では、〈いつか見た未来は指が掴んでいる〉というメッセージとともに、これからも四期生全員で険しい道を乗り越えていくという決意が滲んでいた。
岸の活動辞退によって、これからは11人での活動が続いていく日向坂46 四期生。だが、それぞれの心の中には志半ばに活動を辞めざるを得なかった岸の思いもしっかりと刻まれている。これからも四期生は“12人”で手を取り合いながら坂道を駆け上がっていく。

























