中村雅俊×萩原健太、The Beatlesの思い出を語る ジョージ・ハリスンやオノ・ヨーコとの交流も

中村雅俊×萩原健太、The Beatlesを語る

 “赤盤”、“青盤”という愛称でファンから長く愛されてきたThe Beatlesのベストアルバム『ザ・ビートルズ1962年〜1966年』と『ザ・ビートルズ1967年〜1970年』が、2023エディションとして11月10日にリリースされた。

中村雅俊×萩原健太
左から中村雅俊、萩原健太

 バンド最後の新曲「ナウ・アンド・ゼン」が収録されて話題を集めている同作品の発売を記念して、11月12日にジョン・レノンの楽曲名とゆかりの深い東京・有楽町のニッポン放送イマジンスタジオにて、スペシャルイベント『imagine studio 2023 ザ・ビートルズ ラストソングと新たな聖典 赤と青のヒミツ』が開催された。

 100名の観覧者が招待された今回のイベントは、『上柳昌彦 あさぼらけ』(ニッポン放送)のMCを務める上柳昌彦が司会を担当。音楽評論家の萩原健太と、デビュー曲の頃からThe Beatlesのファンだという俳優・歌手の中村雅俊が特別ゲストとして登壇し、“赤盤”“青盤”にまつわる思い出を振り返りながら、The Beatlesへの深い愛を感じるディープなトークを繰り広げた。

 イベント冒頭では、中村と萩原それぞれのThe Beatlesとの出会いをトーク。気がつけばThe Beatlesがそばにあり、ファンになるのは必然だったという萩原に対し、中村は日本デビュー曲に衝撃を受けてファンになったそうで、「(日本で最初に発売されたシングルレコードの表題曲の一つ)『抱きしめたい』が日本でもしょっちゅう流れていて。なんじゃこりゃ、というところから(ファン歴が)始まったんですよね」「今度アルバムが出るぞ、というのに合わせて貯金をするんです」「盤を(プレーヤーに)置いて、どんな音が流れるのか、本当にドキドキして」と、ファンになった当時の思い出を楽しそうに語った。

 そして、中村・萩原が“赤盤”と“青盤”で特に思い入れのある楽曲を選び、それらを試聴する時間へ。まずは“赤盤”より、中村が「アイ・フィール・ファイン」「ひとりぼっちのあいつ(ノーホエア・マン)」「イン・マイ・ライフ」の3曲を、萩原が「ドライヴ・マイ・カー」を選曲し、イマジンスタジオの高音質な音響設備で、まるでライブを聴いているかのような大音量のサウンドで堪能した。

 試聴を終えたあとのトークでは、萩原が「(以前の盤では)聴こえなかった音が聴こえるようになっている」と2023エディションのサウンドの良さを強調。「全部の音がクリアになっているので、この人たちは演奏がうまかったんだなということがすごくよく分かる」と、必聴ポイントを解説した。中村も萩原の解説に大きくうなずきながら、「4人だけでパフォーマンスをするので、休む間もなくいろいろなパートをやっているんですよね。その素晴らしさを改めて感じます」と語った。

 イベントの後半では、“青盤”から計4曲を試聴。中村が「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」「愛こそはすべて(オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ)」「ジョンとヨーコのバラード」を、萩原が最新曲「ナウ・アンド・ゼン」を選び、会場に訪れたファンとともに各楽曲を楽しんだ。

 中村は49年前にジョージ・ハリスンの自宅を訪れたことがあるといい、その際の出来事を秘蔵写真とともに語る場面も。「俺の最大の自慢話で」と前置きしつつ、ジョージの巨大な邸宅で過ごした貴重なひとときの思い出をファンに共有。また、中村はオノ・ヨーコとも対話をしたことがあるといい、オノ・ヨーコが人との出会いを大切にしている姿に感銘を受けたと、The Beatlesにまつわる複数のエピソードを披露して会場のファンを惹きつけた。

 最後に萩原は、「『イエスタデイ』はもういいよと思っている人もいるかもしれないんですけど、今回の出来がまたいいんですよ」「(サウンドが)包まれる感じになる」「(今作のベスト盤を)浴びるように聴いてほしい」と、音楽評論家ならではの観点からコメントした。

 中村は「The Beatlesは不滅」だと、今回のイベントで改めて実感したといい、「(人生に)The Beatlesはやっぱり欠かせないな、と。The Beatlesが音楽の力を教えてくれた。感謝しかありません」とバンドへの想いを熱量高く語り、イベントが終了した。

 今回のイベントの模様は、上柳がMCを務めるラジオ『あさぼらけ』で11月20日に一部を放送予定だという。

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