THE RAMPAGE、BALLISTIK BOYZ、PSYCHIC FEVER……タイで開催された『OCTOPOP 2023』レポ

『OCTOPOP 2023』Jr.EXILEステージレポ

 2023年10月21日・22日の2日間にわたり、タイのサンダードームスタジアム&サンダードームにて、ワールドクラスの音楽フェス『OCTOPOP 2023』が開催され、THE RAMPAGE 、BALLISTIK BOYZ、PSYCHIC FEVERが出演した。

 オーガナイザーであるタイの総合エンタテインメント企業 4NOLOGUEとLDH JAPANは、アジアのエンタテインメントを盛り上げ世界に発信していくことなどを目的としたパートナーシップを今年3月に締結。その具体的な取り組みの一環として、本フェスへの出演が発表されていた。本記事では、3グループのライブの模様をレポートする。

PSYCHIC FEVER

 初日に出演したPSYCHIC FEVERは、初っ端からアッパーな「Up and Down」でエンジン全開のスタートを切る。観客はJIMMYから始まるテクニカルなラップに引きつけられ、小波津志の伸びやかな歌声に酔いしれた。2曲目の「HABANERO」は、タイトル通りホットで中毒性ある1曲。一度聴いたら忘れられない強烈なフレーズとビートに合わせて、各々の個性を活かしたクールなダンスとラップを届け、会場はPSYCHIC FEVER色に染まっていく。

 MCでは、メンバー全員がタイ語で観客に語りかける。WEESAは「今年も『OCTOPOP』に出演できて嬉しいです。ありがとうございます」と感謝を述べ、剣は「皆さんにお会いするのをとても楽しみにしていました。会いたかったですか?」と観客に問いかけ、返ってきた歓声に笑顔を見せる。さらに、中西椋雅が「皆さんのためにスペシャルなものをたくさん用意しました」と告げると、小波津志が「次にパフォーマンスするのは僕たちの新曲『Temperature』です。会えない時でもあなたのことを考えると感じる心の熱、胸の高鳴りを表現しています」と、なんと新曲をサプライズで初披露。満を持して披露した「Temperature (Prod. JP THE WAVY)」は、グループとしては初となるJP THE WAVYプロデュースによる楽曲で、心地よいグルーヴ感と情熱的なリリックが楽しめる恋愛ソング。PSYCHIC FEVERの新たな一面を見せ、観客を魅了した。

 ここでメンバーはセンターステージへ移動し、ライブはさらに勢いを増す。半田龍臣のリードで「Hand up! Hand up!」と繰り返しコールをしながら「Tokyo Spiral」へ。日本の都市名やランドマークが歌詞に組み込まれた遊び心満点のこの曲で、PSYCHIC FEVERと日本の魅力をしっかりと提示。曲中には、渡邉廉と中西が肩を組み、カメラに向かってピースサインを決める場面も。続く「Spread The Wings」では会場も一体となって声を上げ、盛大な盛り上がりを見せた。

 最後は、タイのラッパー・SPRITEとのコラボ楽曲「FIRE feat. SPRITE」。JIMMYが「(この曲が)皆さんの生活の活力になることを願っています。声を出す準備はいいですか?」と問いかけると、小波津の「皆さん協力してください!」という言葉を合図に盛大なコール&レスポンスが始まり、その熱量のまま曲へなだれ込む。曲のクライマックスで〈P-S-Y-C-H-I-C FEVER!〉と何度も自分たちの名前をコールすると、怒涛の勢いでフォーメーションを切り替えながら、すさまじいシンクロ率のダンスを華麗に披露し、盛り上がりがピークに達したところで幕を下ろした。

THE RAMPAGE

 同じく初日の夜に出演したTHE RAMPAGEは、鮮やかな赤いレザーの衣装で登場。まずは挨拶代わりにデビューシングル曲の「Lightning」を投下。この時間はあいにくの雨模様だったが、お構いなしに初っ端から暴れ回る姿に、“これぞTHE RAMPAGE!”という圧倒的な強さを感じる。ボーカルのRIKU、川村壱馬、吉野北人は伸びやかで美しい歌声とエッジの効いたラップを聴かせ、観客の心を一気に掴んだ。続く「Summer Riot ~熱帯夜~」で会場はさらにヒートアップ。異国情緒漂うサウンドと情熱的な歌詞に合わせて、艶っぽい表情やしなやかなダンスを見せると、歓声が沸き起こった。

 「ROLL UP」が始まると、ここまでのクールな印象とは打って変わって、楽しげな笑顔を見せながらセンターステージに移動するメンバー。山本彰吾と浦川翔平は仲睦まじく肩を組み、陣はステージについた途端に華麗なターンを決めて会場を沸かす。雨の野外という悪条件を物ともせず、力強くジャンプをして観客を煽るメンバー。濡れたステージの上で飛沫をあげながら全力で飛び跳ねる彼らの笑顔は、とても眩しかった。

 続く「Fandango」でも、飛び跳ねたり叫んだりと、自由にパフォーマンス。与那嶺瑠唯は観客と視線を合わせるように屈みながら笑顔を見せ、岩谷翔吾は鍛え抜いた身体と無邪気な表情のギャップで観客を魅了。鈴木昂秀はトレードマークの緑髪を振りながら激しくリズムにノっていた。メンバーがメインステージへ戻ると、ここからさらにライブは熱く燃え上がる。LIKIYAは客席を指さしながら熱烈に煽り、神谷健太は爽やかな笑顔とクールなダンスを見せる。藤原樹のしなやかな腰つき、後藤拓磨のダイナミックな身体の使い方など、メンバー各々の個性が光るパフォーマンスで、最高の盛り上がりを見せた。

 ここで岩谷が、「僕たちは今こうしてタイに来て、世界でも活躍するという夢に近づくために活動しています。皆さんの中にも夢を持っている人がいると思います。僕らの夢を叶えるという日々の活動が、皆さんの夢を叶えるための活力になればいいなと思っています。今日は少しでもそれを伝えられるように全力でパフォーマンスします!」と、タイ語で観客に思いを届ける。一言発するたびに悲鳴のような大歓声が沸き起こり、最後にはあたたかい拍手が送られた。川村が「行くぞてめぇら!」と力強く煽ると、映画『HiGH&LOW THE WORST』の劇中歌「SWAG & PRIDE」で再びボルテージは急上昇。武知海青は濡れた黒髪を振り乱しながらワイルドに踊り、長谷川慎は挑発的な表情でアグレッシブにパフォーマンス。龍も鋭い眼光と表情で楽曲の力強さを表現する。映画の世界観を体現したような、16人全員での揃ったダンスは観客を圧倒。メンバーはすでに全身びしょ濡れ状態だったが、それが彼らのワイルドさをさらに引き立て、降りしきる雨も最高の演出となっていた。

 ラストは、力強いヒップホップナンバー「100degrees」。重厚なトラックにクールなラップを乗せ、再びセンターステージに下りてきたメンバーは、サイファー形式で一人ずつフリースタイルダンスを披露。渾身のパフォーマンスで観客を熱狂させながら終わりを迎えた。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ライブ評」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる