ヰ世界情緒の可愛い声でショート動画を作ってみた AI音声合成が有能すぎる『VOICEPEAK』体験レポ

星界『VOICEPEAK』体験レポ

 KAMITSUBAKI STUDIOに所属するバーチャルシンガー達の歌声をベースとして生まれた、人工歌唱ソフトウェアを中心とする「音楽的同位体プロジェクト」。そのうちの一つであり、ヰ世界情緒の声を元とする『音楽的同位体 星界』による入力文字読み上げソフト『音楽的同位体 星界 TALK EXTENSION collaboration with VOICEPEAK』が発売されます。

 VOICEPEAKとは、最新のAI音声合成技術を搭載した入力文字読み上げソフト。文章や言葉をテキスト入力するだけで、簡単に高品質な音声が作成できるというもの。リアルサウンドでは、実際に同ソフトウェアを使用してショート動画を制作してみました。

ヰ世界情緒の可愛い声でショート動画を作ってみた AI音声合成が有能すぎる『VOICEPEAK』を体験!

 まず最初に思ったのは、ヰ世界情緒さんの声でVOICEPEAKを作ってくれたことに歓喜した観測者(ファンの総称)の方は多いのではないか、ということ。それほどヰ世界情緒さんは魅力的な声を持っている方で、YouTubeにアップされているMVやトーク動画の反響を見ても「声が好きすぎる」「声が可愛すぎる」「耳が幸せ」などのコメントが溢れています。

 ヰ世界情緒さんはソロアーティストとして活動しつつ、花譜さん・理芽さん・春猿火さん・幸祜さんと並んでV.W.Pというユニットのメンバーの一人でもあります。観測者の方々には周知のことかと思いますが、このユニット、全員声質が個性的で、歌もトークもめちゃくちゃ聴き心地がいいんです。本当に、とりあえずYouTubeにアップしているV.W.Pのラジオ番組『神椿魔女部』を聴いてほしい。決して比べるわけではないですが……その中でも可愛い・癒し成分を多分に含んでいるのが、ヰ世界情緒さんなのではないかと個人的には思っています(もちろん好みは様々なので異論は認める!)。

ヰ世界情緒 YouTube MEMBERSHIP「ヰ世界電子通信部 -配信番組 vol.3-」

 声のベースはイノセントな感じというか、透明感のある少年のような成分が少し混じっている印象。落ち着いて話している時はミステリアスボイスなんですが、嬉しい・楽しい時は声がワントーン上がり、甘めな成分も足されつつ、コロッと愛らしい声に変わるんです。ライブMCなどの真剣モードの時は一本軸の通った精悍さが感じられるのですが、くだけた時はフワフワと可愛いさが溢れ出て一気に尊いものに……。そんな声質の振れ幅、ギャップがヰ世界情緒さんの声の魅力なのではないかと思います。実際、アニメ『マブラヴ オルタネイティヴ』で声優デビューしていて、今後も声の分野でどんどん活躍してほしい! と期待しているのは筆者だけではないはず。

 つらつらとヰ世界情緒さんの声の魅力を書いてきましたが、未体験の人はテキストで読むより実際に聴いた方が絶対に共感できるはず。今すぐに公式YouTubeで楽曲をチェックしたり、前述した『神椿魔女部』をぜひ聴いてみてほしいです。

 そんな魅力たっぷりな声を自由自在に、手軽に、楽しみながら活用できるのが『音楽的同位体 星界 TALK EXTENSION collaboration with VOICEPEAK』。一番の特徴は、誰でも直感的に使用できる操作性の良さ。好みのフレーズを打ち込むと、基本的には調整不要で正しい日本語の発声を実現してくれます。人物名、製品名といった固有名詞などは、アクセントにやや違和感を覚えるものもありますが、波型で表示される「アクセント」と「イントネーション」の調整機能を使えば理想の発音に近づけることが可能です。

『音楽的同位体 星界 TALK EXTENSION collaboration with VOICEPEAK』画面
『音楽的同位体 星界 TALK EXTENSION collaboration with VOICEPEAK』の使用画面

 また、“人間らしさ”を特に実感させてくれる機能が「感情」のバロメーター。“幸せ”、“悲しみ”、“楽しみ”、“怒り”の4つのメーターがあり、0〜100の数値で感情の乗せ具合を調整できます。“幸せ”と“楽しみ”は高いキーの声、“悲しみ”や“怒り”は低いキーの声が再現されます。一つのバロメーターを使うだけでも声のトーンは変化しますが、4つの感情をブレンドすることでシチュエーションに合わせた声質を実現することができます。自分の好きなフレーズを、自分の好みの声色やテンション感で言ってもらえる……この感情機能はヰ世界情緒さんの声が好きな人にはたまらないのではないでしょうか。

 それらに加えて、声の高低を調整できる「ピッチ」、句読点の間の長さを調整できる「ポーズ」、読み上げるスピードを調整する「速さ」というバロメーターが備わっていて、細かく調整することでより人間味溢れるナレーションにすることもできます。もちろん、調整具合によっては独特な声質にすることも可能なため、使い方の幅は使用者のセンス次第で無限大のパターンを生み出すことも。

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