IVE、TREASURE、神聖かまってちゃん、SiM、神はサイコロを振らない、ヤングスキニー……注目新譜6作をレビュー
SiM「UNDER THE TREE (Full Length Ver.)」
ニューアルバム『PLAYDEAD』からの一曲。アニメ『「進撃の巨人」The Final Season完結編(前編)』(NHK総合)の書き下ろし主題歌でもあった。SiMの名前が世界に轟いたのは、前シーズン『「進撃の巨人」The Final Season Part2』のOPテーマ「The Rumbling」がきっかけだが、この曲はその続編と言えるもの。重量たっぷりのラウドロックと壮麗なストリングスが真正面からぶつかる展開は、前回よりもさらに確信犯的に推し進められている。バラードと言えばバラード、しかし地獄から響くようなデスボイスやリフも健在。ライブハウスに浸かりきっていては絶対に出てこないスケールである。アニメが音楽を引き連れて世界に届き、それがロックバンドの視界を広げていく。いい循環がここに。(石井)
神はサイコロを振らない「What’s a Pop?」
アニメ『アオアシ』(NHK Eテレ)第2クールEDテーマ「カラー・リリィの恋文」、ドラマ『ラストマン—全盲の捜査官—』(TBS系)挿入歌「修羅の巷」などを収めた2ndアルバム『心海』。そのなかでももっともポップで華やかな楽曲の一つが「What’s a Pop?」だ。しなやかな4つ打ちのビート、キラキラした光を放つシンセなどのダンスミュージック的な要素を大胆に取り入れながらも、メンバーそれぞれの個性や技術を活かすことで、ロックバンドの楽曲として成立させているところがこの曲の最大のポイント。また、穏やかさと開放感を併せ持った柳田周作(Vo/Gt)の歌は、シンガーとしての表現力がさらに上がっていることが伝わってくる。もともとジャンルレスなバンドだが、音楽的な自由度はますます広がっているようだ。(森)
ヤングスキニー「愛すべき日々よ」
昨年リリースの「本当はね、」がTikTokでバズり、今年2月にメジャーデビュー。1stアルバム『歌にしてしまえば、どんなことでも許されると思っていた』のタイトル通り、かやゆー(Vo/Gt)の実体験をもとにした生の感情が滲む楽曲、ライブの高揚感を想起させる音像によって新世代バンドシーンを代表する存在となった。そんなヤングスキニーの新曲「愛すべき日々よ」は、煌びやかで切ないバンドサウンドが印象的なナンバー。〈誰もが分かり合える世界なんてない〉を前提にしながらも、“みんなそれぞれに事情があるんだし、まあ、愛すべき存在だよな”とリスナーに語り掛けるような歌詞も心に残る。若いリスナーの日々と心情に寄り添う、愛らしさに溢れたこの曲は、彼らの新たなアンセムになるだろう。(森)
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