香取慎吾、SMAPのメンバーカラーで描いた“推される人生を生きること”の真意 『週刊文春WOMAN』表紙画から伝わること

 香取慎吾が描き下ろしてきた雑誌『週刊文春WOMAN』(文藝春秋)の表紙画。2018年12月の創刊以来、3月、6月、9月、12月と3カ月毎に新作が発表されるのを楽しみに待つことが、今やすっかりルーティーンになっている。

 毎号、特集テーマに沿って生み出される香取の作品。事前に編集部から伝えられたテーマを香取慎吾というフィルターを通すと、どんなイメージが膨らむのかとワクワクさせられる。そして、発売されるタイミングでいつも「こうきたか!」と驚かされるのだ。

 「これぞ、香取慎吾作品!」という大胆なタッチで描かれる時もあれば、「これが、香取慎吾作品?」と新しい一面に驚かされた時もあった。バックナンバーを見れば、その表現の幅を楽しむことができるだろう。

 加えて、香取がどんな想いで描かれたのかを紐解くインタビューもあわせて読むことができることも大変興味深い。絵は、言葉にならない想いを伝えるコミュニケーションツールとも言える。特に、幼少期からステージに立ち、呼吸をするように表現をしてきた彼のこと。絵だからこそ伝えられるもの、吐き出せる本音があるような気がして、答え合わせがしたくなる。

 だから、9月21日発売の最新号のテーマが「推し活」と聞いた時には、思わず胸が高鳴った。“推される側”として生きてきた香取が、「推し活」というテーマをどう作品へと落とし込んでいくのだろうか。その作品を眺めながら、インタビューではどんなことが語られるのだろうか、と。

 そして、迎えた発売日。目に飛び込んできたのは、黒い背景に浮かび上がる青・赤・ピンク・黄・緑。もくもくと膨れ上がるようにして重なる5色に、白で描かれた瞳と涙。この色の選択は、間違いなく意図的だと確信しながらページをめくると、インタビューで香取が「今回の絵はメンバーカラーでいこうと思って」と語っていた。

 
 
 
 
 
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 香取の言う「メンバーカラー」とは、もちろんSMAPのメンバーカラーのことだ。青=中居正広、赤=木村拓哉、ピンク=稲垣吾郎、黄=草彅剛、緑=香取慎吾、そして白=森且行。SMAPが解散したあと、香取は稲垣、草彅と共に新しい地図を広げたが、今でもこのメンバーカラーの印象は強い。

 3人が出演する教育バラエティ『ワルイコあつまれ』(NHK Eテレ)で映し出される3人を模したキャラクターの服やテロップ文字は、今もメンバーカラーが反映されている。そして、香取のソロLIVE『Black Rabbit』の公演を観に行った時にも、香取のメンバーカラーである緑を身につけたファンの姿を多く見かけた。

 オートレーサーへと転身した森が、ヘルメットにメンバーカラーをあしらっていることが話題になったこともあった。黒と白のベースに、青・赤・ピンク・黄・緑のストーンが輝くデザイン。森は「5人に力をもらえるように入れています」とも話していたのを覚えている。

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