甲田まひる『22 Deluxe Edition』から伝わるラップへの本気度とリスペクト 客演迎えたデビュー作アップデート版に見る進化

甲田まひる、“ガチなラッパー”としての顔

 「Ame Ame Za Za」に参加したYINYOは、2020年にリリースした「Hard Hitter」が話題になったバイリンガルラッパー。低音ボイスが特徴で、甲田はかなり早い段階から彼の存在をキャッチしていたという。つながりという意味では、甲田の「California」をプロデュースした奇才・Giorgio Blaise Givvnが、YINYOの「Wata」のMVを監督している。甲田とYINYOは制作仲間で、甲田のラップを早くから評価してくれたのもYINYOのようだ。まさにそんなふたりの関係性を示すかのように、新しい「Ame Ame Za Za feat.YINYO」では甲田の〈Stressed Out/曲にしたって/消化できないくらいのlevel〉というネガティヴなリリックに、〈火が付くブース必須消化器〉と気の利いた返しをする、いいコンビネーションを見せている。

Ame Ame Za Za (feat. YINYO) (Bonus Track)

 SANTAWORLDVIEWと甲田は、Kid Cudiの来日公演の会場で出会ったという。ちなみに、その時一緒にいたのが、シングル『Snowdome』のカップリング曲「SECM (Sausage Egg & Cheese Muffin)」をプロデュースしたYung Xansei。SANTAとはレコーディングを一緒に行い、掛け合いもその場で作った。オリジナルの「M」は思わせぶりな女性の冷たさを歌っているが、SANTAが入ることによって男女の駆け引きの歌になっているのが面白かった。

「M feat.SANTAWORLDVIEW」Coming Soon…9/13(wed)Release『22 Deluxe Edition』に収録!
#甲田まひる #mahirucoda

 さて、甲田はなぜ『22』の段階でラッパーを呼ばなかったのだろうか? それはおそらく彼女のヒップホップに対するリスペクトだろう。自分のデビュー作に呼ぶと、どうしてもラッパーの存在感が薄く見えてしまう。だが『Deluxe Edition』と銘打てばラッパーの存在感は高まる。同時に、彼女にとってもスペシャルなコラボレーションであることを明示できる。〈真面目なI’m 22〉。甲田はそんなリリックがぴったりなアーティストだと思う。

※1:https://realsound.jp/2022/12/post-1202735.html

甲田まひる 『22 Deluxe Edition』
『22 Deluxe Edition』

■リリース情報
1st Full Album『22 Deluxe Edition』
発売中

販売URL:https://mahirucoda.lnk.to/22DeluxeEditon
配信URL:https://mahirucoda.lnk.to/22DeluxeEditionDigital

通常盤(CD):WPCL-13503/3,300円(税込)

<収録曲>
01.Ignition
02.ターゲット
03.22
04.Toyhouse
05.CHERRY PIE
06.One More Time
07.Ame Ame Za Za
08.Snowdome
09.Take my hands〜君となら〜
10.in the air
11.California
12.Sugar=High
13.M
14.One More Time feat. Gottz
15.Ame Ame Za Za feat. YINYO
16.M feat. SANTAWORLDVIEW

甲田まひる オフィシャルサイト:https://mahirucoda.com/
Instagram:https://www.instagram.com/mahirucoda/
X(旧Twitter):https://twitter.com/mahirucoda
TikTok:https://www.tiktok.com/@mahirucodasaid
Facebook:https://www.facebook.com/mahirucoda

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