ミームトーキョーの凄まじいエネルギー ほぼノンストップで踊り続けた結成4周年記念単独公演『AGE of MEMETIC』

ミームトーキョー、4周年記念ライブレポ

 ミームトーキョーが7月31日に結成4周年を記念した単独公演『AGE of MEMETIC』を東京・duo MUSIC EXCHANGEで開催した。開演前にはDJ BOZOがオープニングDJを担当。tofubeatsの「朝が来るまで終わる事の無いダンスを」など絶妙な選曲で、メンバーの登場が待ちきれないオーディエンスたちを踊り狂わせていた。

 フロアに良い雰囲気が生まれたところで、スネアの効いたビートが鳴り響くなか、ミームトーキョーのメンバーがひとりずつステージに現れた。MEW、RITO、SAE、MITSUKI、NENEそれぞれに熱の籠った声援が贈られる。5人はデニムをテーマにそれぞれの個性に合わせた衣装で着飾っていた。テンションの上がったRITOが鮮やかな側転を見せると一層大きな声援がステージに向けられた。そんなエネルギーを受けて1曲目の「レトロフューチャー Remix ver.」へ。跳ねるビートにメンバーが躍動すると場内はあっという間にダンスフロアに変貌した。

 2曲目の「リバーズ・エンド」を歌い終えたNENEが「みんな踊ってますか〜?」と観客に投げかけ、熱い歓声を巻き起こし、RITOも「4周年ということでね。ここまで一緒に来れたよ」と感慨深げに語る。しんみりするのはまだ早いと言わんばかりにMEWが「ミームトーキョーの時代、行くぞー!」とシャウトして、RITOも「今日ここにいる人たちは私たちとミームトーキョーの新時代を作る準備はできてますか〜?」と続き、6月にリリースしたばかりのミニアルバム『MEMETIC INFECTION』に収録された「GAV RICH」に突入。サビのコール&レスポンスでは、場内を一体にまとめ上げた。ここから「メランコリックサーカス」「モラトリアムアクアリム」「リアリティ・ウォー」のメドレーで披露。観客からは「オイ! オイ!」とコールが上がる。

 現場のエネルギーをキャッチして、どんどん増幅させていくのがミームトーキョーのライブスタイル。「TWEED」ではSAEとMEWのメインボーカルチーム、続く「Melt」でエネルギッシュなNENEとMITSUKI、「Mephisto」でダンスマスターのRITOがそれぞれ見せ場を作った。

 8曲目の「ブルーレター Remix ver.」にはSOLIが韓国から駆けつけた。1ヴァースを歌うとあちこちから「かわいい!」と歓声が上がった。歌い終えたSOLIは「みんな『ブルーレター Remix ver.』はどうだった? いろんなことがあった一日だったけど、まだまだ楽しんでいこう」と声をかけた。

 SOLIと入れ替わるようにPandaBoYがバックDJに入り、なんと「THE STRUGGLE IS REAL」「Feel the Virus」「メテオ蜃気楼」「アンチサジェスト (Kabanagu&hirihiri Remix)」「Sweet Dream」「SNSKILLER」「アニモア」の7曲をノンストップでパフォーマンスした。凄まじい体力とエネルギー。「SNSKILLER」や「アニモア」あたりでは場内の熱気も究極に高まり、ステージでは呼吸すらもキツかったはずだが、不思議とメンバーの表情はよりいきいきと輝きを増しているような印象だった。

 PandaBoYとSOLIが再び入れ替わり、TRFのカバー「Overnight Sensation〜時代はあなたに委ねてる〜」を初お披露目。1990年代から歌い継がれる日本のアゲ曲だが、カルチャーを伝承するミームトーキョーならではの感性が注入されたことで、2023年型のポップソングへと昇華された印象だった。「OVERNIGHT」では、感極まったNENEが「この景色また見るために、みんな踊り続けてくれよな!」と絶叫して熱気に包まれた本編を終えた。

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