THE ALFEEの名曲はこれだ! 「星空のディスタンス」「メリーアン」「SWEAT & TEARS」……ライブを楽しむ上での重要曲10選

THE ALFEEの名曲10選

 2023年8月25日、デビュー50年目に突入する高見沢俊彦(Vo/Gt)、坂崎幸之助(Vo/Gt/Per)、桜井賢(Vo/Ba)によるロックバンド、THE ALFEE。活動を休止することなく常に第一線で活動を続ける彼らには膨大な楽曲が存在する。その中から10曲を選ぶ……。それは彼らを知れば知るほど難しい作業となってくる。それぞれの個人的なベスト10曲なら、100人いれば100通りあるであろう。1983年8月24日のTHE ALFEE初の武道館公演『OVER DRIVE 1983 ALFEE 8-24 BUDOKAN』から40年の2023年8月24日、『The Day.~アーティストたちの特別なあの日~【THE ALFEE】』(日テレプラス)の放送が決定。この番組内で放映されるライブ映像を踏まえつつ、THE ALFEEのライブを楽しむ上で重要だと思う楽曲をピックアップした。私なりに選んだ10曲を紹介したいと思う。

「星空のディスタンス」(1984年)

 ここ数十年のライブではほぼ毎回というほどの頻度で演奏され、テレビ出演の際にも演奏されることが多いTHE ALFEEの“代名詞”と言えるナンバー。17枚目のシングルでオリコンチャートは第2位を記録。印象的なイントロ、情熱を感じさせるワードが散りばめられたロマンティックな歌詞、激しく展開するリズムのキャッチーなメロディ、メインボーカルを取る桜井の美声、THE ALFEE最大の武器である3声のハーモニーの魅力がライブで存分に発揮される。ライブでは3人の生声のみのサビから始まるバージョンもあり。初めてTHE ALFEEのライブを観るオーディエンスが多かった音楽フェス『氣志團万博2018 ~房総爆音爆勝宣言~』でも披露され、ライブバンドとしてのステージングを見せつけて伝説を生んだ。

「SWEAT & TEARS」(1986年)

 23枚目のシングルとして、オリコンチャートは3位を記録した。この曲からバンド名の表記が「ALFEE」から「THE ALFEE」に。東京湾13号埋立地を高見沢の提案で「TOKYO BAY-AREA」と名づけて開催した10万人動員野外ライブ、『THE ALFEE 1986 8.3 SWEAT & TEARS TOKYO BAY-AREA』のテーマソングとして作られたもの。壮大なオープニング、決してあきらめてはいけない「夢」に対する熱いメッセージが込められた歌詞、美しいピアノ音や情熱的な長いギターソロ、ライブではメンバーはステージ端から端に動き回って頭を振り、オーディエンスが拳をあげっぱなしとなるハードなナンバー。夏のイベントはもちろん、ツアーでも必ずと言っていいほど演奏され、近年のライブでは「今年第○回目の『SWEAT & TEARS』!」と高見沢が年間で演奏された回数をカウントするようになっている。メインボーカルを取るのは高見沢。3人が交互にボーカルを取る「スイッチボーカル」バージョンもある。

「メリーアン」(1983年)

 デビューから約9年が経っていたALFEEを全国区にした、16枚目となる初の大ヒットシングル。歌番組『ザ·ベストテン』(TBS系列)で、ベスト10圏内にもうすぐ入りそうな話題曲を紹介する「スポットライト」コーナーに出演、その後同番組ランキングでも3位まで上り詰め、この曲で年末の『第34回NHK紅白歌合戦』にも出演を果たした。シンセサイザーとギターのオープニングと幻想的な歌詞の世界観、「メリーアン」という言葉がすんなり耳に入ってくるシンプルなメロディ、情熱的な桜井のボーカルと間奏で冴え冴えと響き渡る美しい坂崎のアコースティックギターの音色。THE ALFEEの世界観を詰め込んだナンバーで、大ヒットとなったこともうなづける。

「夢よ急げ」(1982年)

 1982年、所沢航空記念公園での初めての野外ライブのために作った、まさに「ライブ仕様」なナンバー。それまで強かったアコースティックグループとしての印象を、ハードなロックバンドとしてのALFEEとしてバンド改革し始めたころできた曲で、高見沢の思い入れも強いという。その後アルバム『ALFEE』に収録。ライブではアコースティックと3声のコーラスが堪能できるナンバー「OVER DRIVE」を導入として演奏されることもある。歌詞の中の〈シナリオのないドラマ〉というフレーズがマラソンの持つ世界観に合うということから、1987年の「大阪国際女子マラソン」のイメージソングに採用された。以後2018年までの31年間、THE ALFEEの楽曲が同イベントのイメージソングに起用されている。「同一国際スポーツ大会のテレビ放送における同一アーティストによる最多テーマソング数」でギネス世界記録に認定された。

「Musician」(1980年)

 1980年の3枚目のアルバム『讃集詩』のB面ラストに収録された、坂崎がボーカルをとるスローなナンバー。あこがれてなったミュージシャンという職業、つまずき悩みながらも夢をつかみ取るまで続けていく決意を綴った歌詞が印象的な初期の名曲。「メリーアン」が大ヒットする前の1983年の初の武道館公演『OVER DRIVE 1983 ALFEE 8-24 BUDOKAN』では、アコースティックギターを持って坂崎がひとりで歌ったというエピソードがある。2012年、さいたまスーパーアリーナで開催された『One Night Summer Dream 2012 We Get Requests!』のためのオフィシャルサイトによるアンケートでは、坂崎ボーカル曲で第1位を獲得。のちにCDに再録されるときやライブで披露されるときは、後半の歌詞が変わっていることがある。

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