ASP、7人がツアーで積み重ねたそれぞれの成長とチームワーク さらなるブレイクスルーを予感させるグループの現在地

ASP、7人がツアーを通して積み重ねた成長

 いよいよライブはクライマックスを迎え、「A SONG of PUNK」をはじめとした代表曲が出し惜しみなく披露されていく。〈行かなきゃ  後悔しないように〉と力強い覚悟を歌う同曲は、まさに、ASPとならず者(ASPのファンの総称)のはじまりの歌である。この曲を歌い終えた後、モグはこれまでの活動を通して何度も過酷な思いを味わってきたことを振り返りつつ、「でも、今ライブで歌った〈行かなきゃ〉は、本当に楽しくて。」と今回のライブを通じて得た充実感を語った。そして、自分たちのパフォーマンスを真正面から受け止めてくれるならず者に改めて感謝を伝える。その彼女の言葉に温かな拍手が送られ、本編ラスト3曲へ突入していく。1st EP収録曲「PLEASES!!!」では、グッと音数を絞ったエキゾチックなトラックに乗せて妖艶なパフォーマンスを魅せつけ、ASPとならず者のアンセム「SAKEBE」では、アンセミックなメロディにのせて壮大なシンガロングが巻き起こる。そして、「拝啓ロックスター様」を通して、7人は自分たちの生き様を表現し、この日のライブ本編は大団円を迎えた。

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 アンコール1曲目は、1st EPのリード曲「TOXiC iNVASiON」だ。獰猛なベースフレーズに貫かれたトラックは、ライブの大音量で聴くと音源以上の気迫を感じさせ、静と動のコントラストや4つ打ちのビートがもたらす高揚感に痺れっぱなしだった。何より、この過激なトラックの中で埋もれることなく、むしろそれらを力強く跳ね除けるようなパワフルさを放つ7人のパフォーマンスは、懸命に進化を重ね続けてきたASPの現在地を示していたように思う。

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 この日最後のMCパートでマチルダーは、今回のライブを振り返りつつ、「ただいまっていう気持ちになりました」「皆さんがいつでも帰って来れるような、楽しくて、温かい場所にできるように、これからも命を燃やしていきます」と今後のライブに向けた想いを語った。そして、一人ひとりの挨拶のバトンを最後に受け取ったユメカは、今回のライブにいかに深い思い入れをもって臨んだかを振り返った上で、「どうしても長く続いてほしいと思うくらい、特別な時間でした」と丁寧に感謝の想いを伝えた。

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 そしてここで、新曲「I HATE U」が初披露されるという嬉しいサプライズが。ダンストラックとロックサウンドの新結合によって生まれた同曲は、1st EP収録曲に続く新基軸のナンバーで、今後のASPの表現のさらなる広がりを感じさせてくれた。そして、「Hyper Cracker」「M」で、この日のライブはフィナーレを迎えた。熱さの中に温かさを感じさせるような、そして激しいパフォーマンスの中に、一人ひとりの観客と手を取り合う優しさを感じさせるような感動的な幕締めだった。総じて、今後の彼女たちのさらなるブレイクスルーを確信させてくれるようなライブだった。

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