乃木坂46「ここにはないもの」は“変化に向けたプロローグ” 林瑠奈、早川聖来、阪口珠美、金川紗耶ら新選抜のポイント解説

 乃木坂46が12月7日にリリースする31stシングル『ここにはないもの』の選抜メンバーが、11月6日深夜放送の『乃木坂工事中』(テレビ東京系)にて正式発表された。

 11月4日にアナウンスされた齋藤飛鳥の卒業発表を皮切りにして、翌11月5日にYouTube公式チャンネルから生配信にて齋藤がセンターを務める「ここにはないもの」を初披露という、乃木坂46としてはこれまでにない異例の動きの中、発表になった今回の選抜フォーメーション。3列目7人、2列目6人、1列目5人の、前作『好きというのはロックだぜ!』より1人少ない18人編成となる。

パフォーマンス力と熱量で見るものを魅了する、林瑠奈が初選抜入り

 まず触れるべきは、林瑠奈の初選抜入りである。加入当初から『4期生ライブ2020』や『乃木坂スター誕生!』シリーズ(日本テレビ系)でその高い歌唱力が評価されていた林。28thシングル『君に叱られた』から3作の期間でアンダーメンバーとして活動をし、思わず目を奪われてしまうパフォーマンス力はバナナマン設楽統が『乃木坂工事中』で太鼓判を押すほどに、乃木坂46全体でのライブにおいても輝きを放つようになっていた。その輝きが作品として分かりやすくパッケージされているのが、『好きというのはロックだぜ!』収録の4期生曲「ジャンピングジョーカーフラッシュ」のMV。パフォーマンスへの自信はいつしか彼女自身の表情を柔らかく豊かにし、あらゆる場面で相乗効果を生んでいるように思える。『真夏の全国ツアー2022』を経て、秋元真夏や遠藤さくらといったメンバーとも打ち解けている話はその好例の一つだろう。

 また、筆者の中で選抜入りを確信させたのが『30thSGアンダーライブ』での林の姿だった。座長を務める和田まあやと並び、圧倒的な熱量でアンダーへの愛を絶叫する林。全てをアンダーライブに捧げていたからこそ、選抜発表後の『乃木坂工事中』や『のぎおび』(SHOWROOM)ではいまだ戸惑いを隠せない表情の林がいた。自分の中で折り合いをつけながら、今度は選抜の一人としてまた我武者羅になる姿を見せてほしい。

休養明けの早川聖来、阪口珠美が悲願の選抜復帰

 林のほかにも3列目では、阪口珠美と早川聖来が選抜復帰となった。阪口は23rdシングル『Sing Out!』以来の選抜入り。『乃木坂工事中』で「これ以上何を頑張ったらいいんだろうって、ずっともがいていた」と涙ながらに語っていたように、8作ぶりという長きにおいてアンダーだけでなく、選抜の代打メンバーとしてもグループを支えていた。彼女にとって大きなターニングポイントとなったのが、加入前から憧れの存在だった樋口日奈の卒業。阪口としてはもう一度同じ選抜としてーーという思いもあっただろうが、ポジティブに捉えれば樋口の魂を受け継ぐ一人としての必然的なタイミングとも言える。

 体調不良のため今年6月頃から全ての芸能活動を休止し、療養に専念していた早川は、約3カ月の休養を経て10月より活動を復帰。29thシングル『Actually...』以来、2作ぶりの選抜入りとなっている。4期生のムードメーカーとしての明るく元気な姿が帰ってくるのにはもう少し時間がかかりそうだが、彼女にはこれからの乃木坂46を背負う一人として樋口、そして齋藤の卒業を見届ける義務がある。「選択肢」というタイトルで綴ったブログに公開されている齋藤との写真は、いつかの『乃木坂工事中』でやんわりと断られたツーショットのアンサーだ。

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