HiHi Jets 井上瑞稀、演技やパフォーマンスにおける表現の奥深さ 『おとななじみ』W主演でさらなる認知広げるか

 “可愛い”から“かっこいい”、漫画原作から時代劇まで。俳優として変幻自在の表情を見せる、HiHi Jetsの井上瑞稀。HiHi Jetsは全国アリーナツアー『HiHi Jets Arena Tour2023 BOOOOOST!!』を発表するなど、活躍の幅を広げている5人組グループだ。井上は、5月12日公開の映画『おとななじみ』で久間田琳加とW主演を務め、青山春(通称ハル)を演じる。

 『おとななじみ』は、両思いなのにお互い片思いだと思っている幼馴染のハルと楓(久間田琳加)の、すれ違いラブコメディ。中原アヤによる同名漫画が原作で、予告編を見ると可愛らしい井上に少女漫画原作のラブコメはハマり役だと感じる。

映画『おとななじみ』本予告

 井上が演じるハルは、ちょっと抜けているが明るく優しい、愛されキャラ。ところが、本人にとってはハル役は「意外」だったそう。インタビューでも、実際はポーカーフェイスで物静かなタイプの蓮見伊織(萩原利久)と近い性格であることを明かしている(※1)。しかし、予告編と原作表紙を見比べても、井上は漫画から飛び出してきたハルのようだ。メンバーや関わった人たちからも“ハルにそっくり”と言われるようで、「残念男子」とも言われるキャラクターなだけに、少々複雑な様子を覗かせていた(※2)。

 愛らしい笑顔と、透明感のある優しい声も井上の大きな魅力だろう。作品やパフォーマンスごとに異なる表情を見せる井上は、可愛らしいルックスの中に、情熱と一本通った芯を感じる。

HiHi Jets「Pika Pika」Spring Paradise~CRUSH THE FRONTLINE~より

 華やかなアイドルの姿からは想像できないが、井上は人見知りがちで、休みの日の過ごし方はインドアだという。インタビューでも「緊張して話せなくなっちゃうことがあるので、お芝居を通してコミュニケーションを取る方が好き」と発言するなど、やや内省的な一面を窺わせる。しかし、そういった性格が自己と向き合うことに繋がっており、役柄を理解して自身の中に落とし込む作業にプラスに働いているのではないだろうか。井上の演技やパフォーマンスへの解釈、表現の奥深さはここから生まれているように思う(※3)。

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