INTO1が響かせる11人のハーモニー 卒業前、初のファンミーティングで伝えた日本からの応援への感謝

INTO1、初日本ファンミーティングレポ

 3曲目の「天生就要飞」は、日本の風景が次々とバックスクリーンに映される中、肩を組んだり笑顔を交わし合ったりとラフな雰囲気で披露された。疾走感のあるポップロックだが、一人ひとりのボーカルがくっきりと浮かび上がり、観客もひとつになりペンライトを振り、迫力のパフォーマンスに熱量で応えていく。

 続いて「Together Somewhere」では、優しいアコースティックサウンドにのせてそれぞれのボーカルが美しく響く。観客が左右に大きく手を振りながら会場の一体感が高まる中、涙を浮かべるINsiderの姿も見られた。

 ゲームコーナーと映像を挟み、「就这样长大」「没有拥抱的合照」と壮大かつエモーショナルな楽曲が続く。客席の隅々まで見渡しながら、丁寧に歌い上げていく姿が印象的だ。個性的なそれぞれのボーカルが、11人のユニゾンで集約し、“INTO1の声”が完成していく様は感動的であった。

 大盛り上がりのQ&Aコーナーが終わると、「サプライズがあります」と告げられ、この日初めて歌うという新曲「I Hate Goodbyes」が披露された。今の彼らを象徴したようなあたたかい雰囲気のバラードに、客席は驚きと感動のどよめきに包まれる。曲の終わりには一際大きな歓声が上がり、新曲というこれ以上ない贈り物に喜びが冷めやらぬ様子だ。

 ファンミーティングを締めくくる最後の挨拶では、2年間を振り返りながらメンバー同士の絆やINTO1とINsiderの不変の想いがそれぞれの口から語られる。「会えて嬉しい」「待っていてくれてありがとう」「愛してる」と、日本人メンバーに協力してもらいながら日本語を交えて挨拶をする姿に、客席からも大きな歓声と拍手が送られた。

 ラストナンバーは「INTO1」。自らの名を冠した楽曲らしく、完璧に揃ったフォーメーションダンスやボーカルで彼らにしかできないチームとしての一体感を示しながら、それぞれの個性や魅力を花開かせ、INTO1という唯一無二のカラーをステージの上で表現した。

 最後にファンとの記念写真を撮影。メンバーから「ありがとう」の声が掛かると、客席からも同じように「ありがとう」という声が上がる。メンバーが一列になり肩を組み一礼すると拍手が起こり、ファンミーティングの幕が閉じた。

 卒業を前にしたイベントであり、初めての日本でのファンミーティングということもあり、終始アットホームな雰囲気でイベントが進んでいったのが印象的だ。一方で、ハイレベルなパフォーマンスで場を圧倒し、実力を感じさせるステージでもあった。

 2年という期間で育んだものは、パフォーマンスの技術や表現力だけでなく、メンバーとINsiderの間にある強固な絆や愛情なのだと、あらためて感じさせられた今回のファンミーティングは、双方向から愛を贈り合う美しい時間であった。

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