WOLF HOWL HARMONY、4人の歌声とLOVEREDが描いた“感情の旅” 初ワンマンで確かめた原点、そして未来へ

WOLF HOWL HARMONY、最大規模ワンマンレポ

 定刻、照明が暗転。客席を埋め尽くしたLOVERED(WOLF HOWL HARMONYのファンの呼称)の歓声がゆっくりと大きくなっていく。ステージにメンバー4人が姿を現した瞬間、東京・SGCホール有明の空気は熱狂へと一変した。

 LDH JAPANの若手グループが中心となり、11日間連続で開催されるライブイベント『LDH DREAM PARK 2026 ~RISE OF THE CHALLENGERS~ presented by LDH PERFECT YEAR 2026』。最終日となる8月9日に開催されたのは『WOLF HOWL HARMONY LIVE TOUR 2026 “tera trip” ~Opening Celebration~』だ。タイトルに掲げられた“Opening Celebration”とは、単なる前夜祭ではない。9月から始まる全国12都市を巡る初の単独ツアーへ向けた“出発式”であり、WOLF HOWL HARMONYというグループが新たなフェーズへ進むことを宣言した過去最大キャパでの初ワンマンライブだった。

 その意味を、リーダーのRYOJIは自らの言葉で伝えた。

 「僕たちの初となるライブツアー『tera trip』の幕開けを、みんなで一緒にお祝いしたいと“Opening Celebration”と名付けさせていただきました。皆さんと一緒に歌って、楽しい思い出を作っていきたい!」とLOVEREDへ呼びかけた。そして、この日初めて彼らのライブを観る人たちへ「出会ってくれてありがとう!」という感謝の言葉を贈った。

WOLF HOWL HARMONY

 LDH PERFECT YEARを彩る11日連続ライブ『LDH DREAM PARK 2026 ~RISE OF THE CHALLENGERS~ presented by LDH PERFECT YEAR 2026』の一日を担う大きな舞台で、4人が見せたのは、デビューからの歩みをなぞるステージではない。これまでの時間を糧に、その先の未来を描こうとする現在進行形の姿だった。

 ツアータイトル『tera trip』に込められたのは、規格外、壮大さ、そしてグローバルをあわせ持つ“感情の旅”というテーマ。最年少、“くっく”ことHIROTOは、「『tera trip』というツアーは、原点回帰というメッセージを込めて作らせていただきました」と語った。オーディション期間、最初の武者修行。自分たちの音楽をどう届ければいいのか模索しながら、朝から晩までスタジオに入り、4人で話し合っていた日々。その記憶が、セルフプロデュース色の強い現在のステージへ一本の線としてつながっていく。

 未来へ向かいながら、自分たちがどこから来たのかを確かめる。それもまた、『tera trip』という旅の過程なのだ。

 ライブ序盤で初披露された新曲「HOWLING」は、この日の象徴だった。これから始まる全国ツアー『tera trip』のプロローグであり、「これが現在のWOLF HOWL HARMONYだ!」と高らかにレペゼンするプレゼンテーションソングでもある。

WOLF HOWL HARMONY

 鳴り響くビートに乗せて鋭いラップを放つ。そのエネルギーを受け止めるように豊かなボーカルで空間を大きく広げる。ラップとボーカル、力強さと繊細さ。異なる個性が一つの音楽へ自然に溶け合う瞬間、グループ名にある“HARMONY”というワードをライブそのもので証明していく。続く人気チューン「Gachi Funk」では、その熱量をさらに引き上げる。4人はステージを自在に駆け回り、客席をあおり、視線を交わしながらパフォーマンス。LOVEREDも歓声で応え、有明は一気に最上級の熱気に包まれた。

 しかしながら初ワンマンだからといって、気負う様子はない。積み重ねてきたライブ経験が、そのまま自信になっている。初めてであること以上に、ここから始まるという意志が強く伝わるオープニングだった。

WOLF HOWL HARMONY

 

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 だが、この日のステージが印象的だったのは、熱量だけを武器にしていなかったことだ。アップチューンでは拳が上がり、ビートに合わせて身体が揺れる。一方、思い入れ深いカバー曲など、歌声をじっくり聴かせる場面では、客席全体が息をのむような静けさに包まれる。高揚から切なさへ、そして再び喜びへ。ライブそのものが、タイトル通り感情を行き来する旅として進んでいった。

 そしてHIROTOが、LOVEREDとの出会いについて語った。

「僕たちがこうしてLOVEREDのみんなと今この空間で出会うことができているのは、皆さんの日常の中で、僕たちを知ってくださるSNSの“1分間”がなかったら、出会っていなかったかもしれない……。自分たち自身も『iCON Z』というオーディションを知らなければ、この4人でWOLF HOWL HARMONYとして立つ未来はなかった。それぐらい、この1日の中に溶け込んでいる“1分間”には、未来を変える力があると思っています」

 そして、「これから僕に1分間、時間をくれませんか?」と呼びかけた。立ち上がったLOVEREDの声と4人の声が重なり、ステージと客席の境界線が消えていく。ラップパートが楽曲へ推進力を生み、ボーカルパートが感情の奥行きを広げていく。自由自在のボーカリゼーション。そして、4人が互いの表現を受け止め引き上げる。その輪の中へLOVEREDも加わっていく。

 そう、4人だけでは完成しないライブ。

 そこに、この日のWOLF HOWL HARMONYの大切な現在地があった。

WOLF HOWL HARMONY

 ライブ終盤、大きな意味を持ったのが☆Taku Takahashi(m-flo)が手がけた「ココニイル」だった。誰かと比べてしまう日々や、自分らしさを見失いそうになる瞬間に寄り添いながら、それでも“いま此処にいる”自分自身を肯定していくバラード。

 その曲へ向かう前、GHEEは静かに語った。

「すべてがポジティブではない、少しネガティブなことだったり、落ち込んでしまうことが起きてしまう今の社会で、僕たちに何ができるんだろうって考えたときに、やっぱり歌うこと。微力ながらも、みんなの少しでもエネルギーになれたら……」

 さらに、こう続ける。

「先が見えないこともあると思うんですけど、僕たちはずっと、距離が離れていても、会えない日でも、みんなの胸の中にずっといます。心の中にはずっといます。聴いてください。『ココニイル』」

 その言葉から始まった歌は、この日、それまでとは違う意味を帯びて響いた。

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 派手な演出は必要なかった。4人の歌声だけで十分だった。一つのフレーズを歌い継ぎ、ハーモニーが重なった瞬間、会場の空気がゆっくりと変わっていく。あらためて、時代をあらわすポップアンセムの誕生に歓喜した。こうして、アーティストとオーディエンスの関係性が美しくも溶け合った中、新たなる甘さを吹き込んだ「Marmalade Sweet ver.」、「Sugar Honey」では、メロディアスなポップセンスに富んだナンバーによって客席との距離をスウィートに縮めていく。笑顔が広がり、自然と身体が揺れる。そう、高揚も切なさも多幸感もある。その振幅こそ、『tera trip』という“感情の旅”なのだろう。

 アンコールではLOVEREDとの距離がさらに近づき、再び披露された「ココニイル」では撮影が可能に。客席には無数のスマートフォンが掲げられた。それは単なる“撮影タイム”というより、この瞬間をそれぞれの日常へお守りとして大切に持ち帰ろうとする神々しい光景に映った。

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 最後の楽曲を前に、RYOJIは語った。

「この曲を僕たちが最後に選ばせていただいた理由は、ただひとつ。僕たちがこうして活動できているのは紛れもなく、いつも応援してくれるLOVEREDのみんなのおかげ。だからこそ、感謝の気持ちをストレートに詰め込んだこの楽曲を最後に歌いたいと思います」

 ラストに届けられたのは、WOLF HOWL HARMONYにとって大切なアンセムチューン「PLEASE」。

 初披露となるダンスパフォーマンスのキレの良さ、4人の歌とLOVEREDの声が交わりながら、初ワンマンライブはフィナーレへ。RYOJIは「これからもずっとずっと明るい希望を持って、明るい未来へ一緒に旅をしていきましょう!」と呼びかけ、HIROTOも「僕たちがこれだけたくさんの方々に愛されているんだなというのを改めて感じました。僕たちも皆さんを愛しています」と思いを返した。

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 そしてSUZUKIは、9月から始まるツアー本編へ向けて「もっともっとぶちかますんで、さらにえげつないトリップにしようと思ってます!」と熱く宣言した。

 WOLF HOWL HARMONYにとって『tera trip』とは、一曲ごとに感情を揺らしながら、新しい景色と出会っていく旅。そして、オーディション、武者修行、デビューから積み重ねてきた原点を確かめながら、LOVEREDと次の未来へ進む旅でもある。WOLF HOWL HARMONYとLOVEREDが歩み出した『tera trip』は、まだ始まったばかりだ。4人とLOVEREDの旅は、2026年9月から始まる全国ツアーから、さらに大きな景色へと広がっていく。

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