『バズリズム02』出演が話題のDeNeelにふくりゅうが直撃取材! 久保田利伸、BOØWY、Maroon 5などに影響受ける楽曲の魅力

DeNeel、ルーツインタビュー

 2023年春、ライブで“歓声を出す行為”が解禁された。ライブハウスで自由に音楽を楽しめる時代が帰ってきたのだ。現在ライブシーンで躍進するバンドが、DeNeel(デニール)である。2017年、大阪で結成。“OSAKA REVIVAL POP”を掲げる4人組バンド。2月15日にリリースした、疾走感に溢れるロックチューン「Vision」が好調だ。

 いま、日本のインディーズシーンは、あらゆる音楽ジャンル~アニメーション~アートなど、様々なカルチャーの影響をごった煮的に受けたことで独自の進化を遂げ、世界からも注目される状況となっている。どこか懐かしいセンスを感じるDeNeelが解き放つ、時代を超えていくサウンドセンスのエモみ。グルーヴィーなビートの高揚感。突き刺さるボーカリゼーション。シティポップから歌謡曲的要素、ダークなロックセンスまでも包括する幅の広さ。そして、メンバーそれぞれルーツが異なるミクスチャーな嗜好性が、オリジナリティの高い個性を生み出している。 (ふくりゅう(音楽コンシェルジュ))

「最初はハードロックのコピーバンドだった」(中野)

DeNeel

ーーDeNeel、結成のきっかけから教えてください。

龍野リョウ(Ba/以下、龍野):ちょっとややこしいんですが、中野と僕はDeNeelの二つ前に組んでいたバンドから一緒にやっていて、メンバーの脱退で前身バンドが解散したんですけど、「また新しくやろうよ」となって集めたのが現メンバーです。ギターの浦野は高校から専門学校までずっと一緒で、「こいつしかいない」と思って声をかけました。日野くんも同じ専門学校でドラムを専攻していたのが縁で入ってもらって、現在の体制になりました。

日野ユウキ(Dr/以下、日野):もともと僕と龍野と浦野の3人で、専門学校時代に演奏会に出たことあるねんな。

龍野:卒業コンサートで初めて音を合わせたよね。

浦野リョウヤ(Gt/以下、浦野):一緒にやった回数は少なかったけどね。

中野エイト(Vo/以下、中野):でも、「そこでフィーリングがあった」みたいなことを言ってたやん。

龍野:在学中は、仲良くなかった(笑)。

日野:浮いてはなかったけど、突っ張ってたやんか、ふたり。

ーーいいバンドの空気感ですね。ちなみに、音楽活動を始めたのはいつですか?

中野:高校生のときだよね。

龍野:中野が一学年上なので高3、俺らは高2だった。

中野:最初はハードロックのコピーバンドだったんですよ。ストイックな感じが好きで、MR. BIGとかカバーしてましたね。

ーーDeNeelのようなスタイルへはどうやってたどり着いたんですか?

龍野:ギターの浦野がメンバーに入ったのが、一番大きいかもしれない。

浦野:作曲するのが、ほとんど僕なので。もともと僕が入る前までのDeNeelは明るいファンク系の音楽をやっていたんです。僕は暗めな音楽を聴いていることが多かったので、その影響で今みたいなダーク寄りなサウンドも入れるようになった。

ーー自分たちで“OSAKA REVIVAL POP”と定義しているのは、やっていきたい方向性を言葉として作ってみたと。

中野:そうですね。音楽なんで、上手く言葉として形容できんくて。ひとつのジャンルとしてDeNeelを受け入れてもらえるように、入口としてそういう言葉を作った感じです。

ーー2017年結成。ライブ本数は、どのくらいやっているんですか?

中野:100本は超えてるよね。

龍野:でも、コロナ禍もあったから、結成年数にしては少ないほうかもね。

中野エイト

ーーそんななかで、東名阪ツアーもやっていたのはすごいですね。

龍野:僕は名古屋へ初めて行ったんですけど、ライブハウスのお客さんが温かく迎え入れてくれて意外でした。名古屋の方は芸術肌の人が多いから音楽にも厳しい、みたいなことを聞いていたんです。でも、めちゃくちゃノリノリで、なんなら地元の大阪よりもウケがよかったかもしれない(笑)。

ーー名古屋ZIP FMでラジオをやっているのも関係してるのでは?

中野:『×music』のラジオ出演(2カ月レギュラー)は、ライブの後から始まったんです。名古屋の方々に受け入れてもらえて、嬉しかったですね。

ーー『バズリズム02』(日本テレビ系)では、4週連続で密着風景がオンエアされました。

浦野:撮影期間は不思議な気分でした。家まで密着していただいて、恥ずかしさもあって……けっこう中野の家が汚いという(笑)。

中野:これはマジで異議唱えたいんですよ。本当はキレイなんで。

龍野:いやいや(笑)。

ーー(笑)。今の時代、楽曲リリースはしやすくなりましたが、どのようにリスナーへ届けるかに悩まされる時代だと思います。自分たちの音楽を伝えていくためにこだわっていることはありますか?

中野:もともとDeNeelはイントロの長い曲が多かったんです。けど、「Vision」はサビはじまりにしてみたり、1秒で気持ちを掴む、みたいなことを意識しています。それは浦野の作曲にも影響しているよね?

浦野:曲の長さは確実に短くなってるね。今までは4分以上の曲もけっこうあったんですけど、3分前後の曲が多くなってきて。あと、歌に重きを置いて曲作りをしています。歌モノであることを心掛けているので、ボーカルを軸にしながらバンドサウンドをしっかり作り込んでいますね。

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