GENERATIONS、10年間の繋がりから生まれた進化 アニバーサリーイヤーに巻き起こしたい“お祭り騒ぎ”への意欲も語る
昨年11月にデビュー10周年の節目を迎えた、7人組ダンスボーカルグループGENERATIONS。昨年開催の単独アリーナツアー『GENERATIONS LIVE TOUR 2022 “WONDER SQUARE”』も大盛況だった彼らが、3月8日に7thアルバム『X』をリリースした。リリースに先駆けてMVも公開されたリード曲「ワンダーラスト」は、アニバーサリーイヤーの幕開けを告げる、とびきり明るいダンスチューン。他にも「NOW or NEVER」「X ~未来への手紙~」「Brand New You」「Fiction」「PICTURE PERFECT」といった新曲が加わり、全14曲からなるボリューミーな仕上がりに。その1曲1曲に、彼らの等身大のメッセージや、音楽への飽くなき探求心が詰め込まれている。
リアルサウンドでは、ボーカルの数原龍友、パフォーマーの白濱亜嵐、中務裕太にインタビュー。和やかなムードの中、新曲の制作エピソードを中心に、アルバムに込めた想いを語ってもらった。(斉藤碧)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】
「いろんな人生が音楽の上でクロスオーバーしている」(中務)
――まずはデビュー10周年、おめでとうございます!
数原龍友&白濱亜嵐&中務裕太:ありがとうございます!
――最新アルバム『X』には、10周年ならではの想いもたくさん詰め込まれていると思いますが、アルバムの全体像やタイトルは、どのタイミングで見えてきたんでしょうか。
白濱亜嵐(以下、白濱):「2023年の3月くらいにアルバムを出したい」っていう話は、去年の中頃からみんなでしていたんですが、アルバムのタイトルについては、デモが徐々に集まってきた中で決めましたね。
中務裕太(以下、中務):タイトル決め、結構難航したよね?
白濱:そうなんですよ。6thアルバム『Up & Down』(2021年)の時は、割と早い段階で完成像が見えていて、アルバム1枚を通して1つのコンセプトを伝えるっていう感じだったんですけど。今回はアルバム1枚ではなく、1曲にどういう想いを込めたいかを話し合って曲を揃えていったので、どういうタイトルが似合うのかわからなくて。はじめは2023年のGENERATIONSの活動をどうしたいかっていうところから、アルバムのイメージを形で表して、“○(円)”に繋がる言葉を探しました。
――“○”というと、DREAMERS(ファンの総称)の皆さんと手を繋ぎ、その輪を広げていくイメージですか?
白濱:はい。その結果、僕らの活動のことだったり、音楽的なことだったり、全てを内包したタイトルとして『X』に着地しまして。『X(ten)』という言葉には、“10”周年という意味はもちろん、僕たちの一つひとつの活動を“点”にして線で繋いだ時に、日々の楽しさや苦労、一見意味がないと思っていたものも繋がっていると気づいたことや、僕らがこれまで直面してきた“分岐点”、この先もたくさんの事柄が“掛け算”されて大きく進化していけるように……という願いなど、いろんな意味が込められています。
中務:昨年、僕らは2年ぶりとなる単独アリーナツアー『GENERATIONS LIVE TOUR 2022 “WONDER SQUARE”』を開催したんですけど、そこで感じたことも、このアルバムにはたくさん活かされているなって思いますね。コロナ禍での念願の有観客ツアーということで、改めて、これだけたくさんの方が待っていてくれたんだなぁ……とありがたく思いましたし、いろんな人の人生がGENERATIONSの音楽の上でクロスオーバーしているのも感じました。さまざまな繋がりを実感できたツアーだったからこそ、『X』になったんだろうなと思います。
――そんなアルバムの幕開けを告げるのは、ポップで華やかなリード曲「ワンダーラスト」です。龍友さん、この曲のデモを聴いた時の印象はいかがでしたか?
数原龍友(以下、数原):僕の第一印象は、毛色が違うぞ? っていう感じでしたね。デモ試聴会では素敵なデモをたくさん聴かせていただいたので、絶対この曲がいい! というよりは、なんか気になるなぁっていう印象でした。でも、GENERATIONSがやったらパッと明るい曲になりそうだなって思いましたし、これに歌を入れたらどうなるんだろう? って、直感で惹かれるものがありました。
――歌詞にも〈身体中このワクワクでExcite〉とあるように、イントロから龍友さんの歌い出しに繋がる展開にワクワクしました。と同時に、ここからもっとワクワクさせてくれるんだろうなっていう、10周年ならではの安心感もありますね。
数原:僕がデモを聴いた時も、この曲は面白くなる予感がするぞ! と、ワクワクセンサーが反応していたんですけど、今後のGENERATIONSの活動にとっても、そういう意味合いの曲になっていると思います。それと、GENERATIONSは昨年末から「景気よくいこう!」をスローガンに掲げているので(笑)。歌詞には“今しかないこの瞬間を全力で楽しもう”というメッセージも込められているんですが、何よりも聴いた人が元気になったり、気持ちが明るくなる歌が歌えたらいいなと思いながら、レコーディングしました。
――作曲面でグループをリードしている亜嵐さんは、「ワンダーラスト」のどんなところに魅力を感じますか?
白濱:龍友くんは「気になるなぁ」で選んだって言いましたけど、逆に僕は「これしかないな」って思いましたね。この曲の魅力って、暗い瞬間が一切ないところだと思うんですよ。普通こういうアップテンポの曲って、Dメロが来たら音を抜いて落ちメロみたいになるじゃないですか。でも、この曲はDメロもちゃんと走ってるので。時代の逆を突いていていいなと思いましたし、GENERATIONSの10周年を彩るのにピッタリな曲だと思いました。あと、サビ終わりのブリッジで、タッタッタータッみたいなホーンセクションが入ってくるんですけど、そこが聴いていて気持ちよくて。日本人なら耳馴染みのあるメロディ感と音なので、大好きですね。「こういう曲を聴いて育ったわ、俺!」って思いました(笑)。
――裕太さんには、振付のポイントをお聞きしたいです。
中務:「ワンダーラスト」のダンスはかなりキャッチーですね。といっても、簡単に真似できるっていうわけではなくて。サビのダンスは、TikTokで『ワンダーラストチャレンジ』企画をやっていたりもするんですけど、全体的に難しいです。だから、一緒に踊って盛り上がるというよりは、パフォーマンスを楽しむ曲かな。印象に残りやすい振りを作っていただいたので、観ていて楽しいんじゃないかなと思います。
――振付の原型というか、大元のイメージはメンバーから生まれたんですか?
中務:そうですね。今回の振付はs**t kingzのNOPPOさんが考えてくださったんですが、僕が「ミュージカルっぽい振りを作ってほしいです」とリクエストして、作っていただきました。その“ミュージカルっぽさ”はMVの世界観にも反映されていて、GENERATIONSらしい明るく前向きなMVになっています。
数原:MVもかなり景気のいい感じですよ。僕、SHIBUYA109の前で歌いましたからね。
――渋谷にGENERATIONSが登場したら、大混乱になるのでは!?
数原:そうならないように、エキストラの皆さんに集まってもらって、早朝に撮影しました。道玄坂を歩いたりとか。
中務:でも、周りでTikTokライブやってる人おったよな(笑)?
数原:おった、おった! 「なんか撮影始まった~」って言いながら撮影してる人。
白濱:随分早起きなライバーだね(笑)。
数原:逆じゃない? 夜遊びの帰りに、たまたま遭遇したんじゃない?
――渋谷っぽいエピソード(笑)。エキストラの方が参加されたロケは、渋谷以外でも行ったんですか?
白濱:やりました。アルバムタイトルを考える時に“○(円)”をイメージしたように、MVもGENERATIONSがいろんなところでいろんな人を巻き込んで、大団円! っていうストーリーになっています。今回はファンの方と一緒に撮影していたこともあって、みんな終始笑顔なんですよ。で、メンバーから周りの人へどんどん笑顔が広がっていく、みたいな。それは今年の僕らの活動指針にも繋がりますし、新しいツアー『GENERATIONS 10th ANNIVERSARY YEAR GENERATIONS LIVE TOUR 2023 “THE BEST”』でも、そんな光景が見られたらいいなと思っています。