SixTONES、新曲「ABARERO」は宣戦布告のような楽曲に “アイドル”でありながら挑戦するグループの拡張
そのカップリングの中から1曲、初回盤Bに収録されている「彗星の空」について取り上げたい。
「彗星の空」は、アイドルソングらしいポップ感と爽快感を兼ね備えたロックチューンで、この楽曲について田中樹は、ラジオ『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』(ニッポン放送)の中で、「オシャレな曲も歌うけど、ジャニーズのアイドルでもあるという意志表示」だと語っている。
この曲は、ジャニーズJr.時代のSixTONES初のオリジナル曲である「この星のHIKARI」、デビューシングル『Imitation Rain』のカップリング「NEW WORLD」に連なる楽曲で、これら3曲を星座早見盤のように重ねてみると見えてくるものがある。「この星のHIKARI」には「いつか夢を叶えたい」という希望と少しの焦燥感が滲み出ていて、「NEW WORLD」には、デビューし、新しい世界へと踏み出すワクワクと決意が感じられる。そして今、デビュー4年目に突入した彼らは、『慣声の法則 in DOME』として初の単独ドーム公演を控えている。そんな新たな節目に生み出された「彗星の空」は、〈最後の夢が続きますように〉と歌う。この「夢」が、「この星のHIKARI」で目指し、「NEW WORLD」で歌っていた〈夢の先目指せ〉の「夢」なのかと考えると、彼らが辿ってきたこれまでとこれからが繋がって、星座のように浮かび上がってくる。CDの品番66にあたり、SixTONESにとって象徴的な数字を持ったこの曲を、田中は「運命の楽曲」とも称した。
「SixTONESはジャニーズらしくない」――SixTONESの音楽性の高さへの称賛として、この言葉をたびたび目にする。だが今回、カップリングも含めた『ABARERO』というシングルを聴くと、それは少し違うのかもしれないと考えが改まる。
メンバーおのおののコメントを見ていても、型にはまらない存在だからこそ、「SixTONESとはいったいどういうグループなのか? それをどのように伝えていくか?」ということを、彼ら自身が常に思考し続けているのが見て取れる。だが、そしてそれは必ずしも「ジャニーズっぽさをなくすこと」「アイドルではなくなること」ではない。むしろ、アイドルであることに誇りを持ち、アイドルという原点を持ったまま、どこまで自分たちを拡張できるのかに挑戦しているように思われる。
ようやく声出し解禁となったツアー『慣声の法則』。4月からのドーム公演では、『ABARERO』収録曲を含め、暴れまわるSixTONESとファンの声がドームの空に響くのだろう。
■リリース情報
『ABARERO』
2023年4月12日(水)Release
初回盤A
CD+DVD ¥1,760(税込)
スリーブケース仕様
<CD>
M1 – ABARERO
M2 – Hello
M3 – Good Luck! -Sunrise Soul Remix-
<DVD>
ABARERO –Music Video-
ABARERO –Music Video Making-
ABARERO –Music Video Solo Movie
初回盤B
CD+DVD ¥1,760(税込)スリーブケース仕様
<CD>
M1 – ABARERO
M2 – 彗星の空
M3 – ふたり -Sunset Chill Remix-
<DVD>
Documentary of “声”
通常盤
CD ¥1,100(税込)
初回仕様:スリーブケース仕様+20Pフォトブック
<CD>
M1 – ABARERO
M2 – PARODY
M3 – Drive
M4 – 人人人 -PLAYLIST Performance Day.6 ver.-
M5 – Chillin’ with you -PLAYLIST Performance Day.7 ver.-
M6 – ABARERO -Instrumental-