「既存のアイドル業界を壊したい」ANCHOR全面プロデュースのプロジェクト始動! パン・ルナリーフィ×イケダナナ、これからの人生を賭けるユニット誕生を目指して

ANCHOR、新アイドルプロジェクト

 アニメ、映画、ゲーム、声優、アーティストへの楽曲提供/プロデュースで活躍するアーティスト・ANCHORが全面プロデュースを務めるアイドルユニットオーディション『ANCHOR PRODUCE 次世代IDOL UNIT AUDITION』が開催中だ。すでに加入が決定しているアイドル経験者の2名、パン・ルナリーフィとイケダナナに加え、初期メンバー若干名をオーディションで選出し、6月3日神奈川・KT Zepp Yokohamaで行われるイベントで全メンバーをお披露目する。ユニットの楽曲やライブ、映像などをサポートするクリエイターも一流が勢揃いしており、そのクレジットを見ただけでもANCHORの本プロジェクトに対する意気込みが伝わってくる。

 今回リアルサウンドでは、プロデューサーのANCHOR、パン・ルナリーフィ、イケダナナにインタビュー。プロジェクトの立ち上げから3人の出会い、ユニットが目指す未来について語ってもらった。パンとイケダはなぜANCHORのプロジェクトに可能性を感じたのか? このユニットに賭ける3人の熱い想いを受け取った方はぜひオーディションに参加していただきたい。アイドルファンも今からチェックを。(編集部)

“彼女をスターにしたい”と思った(ANCHOR)

ANCHOR/鈴木大記(写真=梁瀬玉実)
ANCHOR(鈴木大記)

ーーまずは今回、ANCHORさんが新たなアイドルプロジェクトを立ち上げることになった経緯から教えてください。

ANCHOR(鈴木大記):僕はこれまで作曲家やアーティストとして活動してきたんですが、アイドル業界には編曲やサウンドプロデュースで関わることが多かったんですね。その中で、一番近くで関わらせてもらったグループにZOC(現・METAMUSE)がありまして。そこでメンバーの方々がスターになっていく姿をずっと見てきました。で、僕も30歳になったタイミングですので、「次は自分がそういう人たちの背中を押す番かな」と思ったのがまずひとつ、きっかけとしては大きかったです。ZOCの楽曲に関わる中でいつからか、「僕もプロデューサーとして自分の力を試してみたいな」という思いも同時に持っていました。

ーーただ楽曲を提供するだけではなく、“スターを生み出す”という大きな流れを自分で作り出してみたいと。

ANCHOR:ちょうどそんなことを考えていた時期に、BANGMARKSというアイドル運営会社の代表とたまたま会う機会があったんですね。彼も僕もCyberagent出身で、お互い独立後も近しいところで近しい仕事をしているということは風の噂で知ってはいたので、会ってすぐに「何か一緒に仕事したいですね」という話になって……それが去年の夏前くらいですかね。

ーーその出会いが、今回のプロジェクトを運営するYANEURAMARKS株式会社の設立につながるわけですね。ANCHORさんがずっとやりたかったことと、状況がちょうどマッチしたというか。

ANCHOR:状況もそうですし、一番は節目の年齢ですかね。これまでにも楽曲単位ではプロデュース業をいっぱいやってきましたけど、年齢で見られる部分もあったりするんですよ。20代半ばで「プロデューサーです!」と言っても、どうしても説得力をもって見せることは難しいじゃないですか。だからと言って30代はアーティスト活動をしないという意味ではなく、今まで以上に両立して頑張るつもりでもあります。

ーーなるほど。それで新たにアイドルグループを立ち上げることになり、パンさんとナナさんが初期メンバーとして参加することになったわけですが……お2人のところにはどういう経緯で話が来たんでしょう?

パン・ルナリーフィ(写真=梁瀬玉実)
パン・ルナリーフィ
イケダナナ(写真=梁瀬玉実)
イケダナナ

パン・ルナリーフィ(以下、パン):まず私から決まったんですけど、もともと運営側の方々とはまったくつながりはなくて。偶然というか、当時、BANGMARKSに所属して活動していたアイドルの子から紹介される形でANCHORさんのお話を聞きに行くことになったんです。それがちょうど、前に所属していたグループ(HO6LA)の解散したくらいのタイミングで。

ANCHOR:僕が今回のプロジェクトを立ち上げるにあたって、何人かのアイドル経験者の方々と会ってお話を聞いたりしていたんですよ。その中で、あるアイドルの方からパンさんの名前が挙がってきて……ほかのアイドルから名前が挙がるアイドルって、カリスマ性を持っている稀有な存在ということじゃないですか。それでお会いしたんですけど、明らかにまとっている空気が違いましたよね。

パン:(笑)。

ANCHOR:さっきも話しましたけど、僕はアーティストがスターダムを駆け上がっていくところを間近で見て。そういう人の持つ特有の、自信と好奇心に満ちたオーラってありますよね。そういうものをパンさんはすでに備えているなと感じたんです。すでに有名グループで活躍されていて十分過ぎるほどの知名度ですが、この人がまだ国民的なスターになっていないのは……こういう言い方は敵を作るかもしれませんが、大人やタイミングに恵まれなかったかもしれないなと。

ーーそれはだいぶ敵を作りますね(笑)。

ANCHOR:ですよね。僕自身、20代前半は順風満帆とは言えないアーティスト生活を送ってきたというのもあって……自分語りになってしまって恐縮ですけども、すごく評価をいただいた時期というものを経験しているにもかかわらず、ふと気づけば当時の権利がほとんど手元に残っていないんですよ。つまり、要因は自分にもあれどキレイに大人に騙されてきたアーティスト人生なんです。だから歌詞なんかも“大人絶対殺すマン”として書いている部分があったりするんですけど(笑)。でも世の中悪い大人ばかりじゃなくて、そういうときに助けてくれた人も中にはいたんですね。その恩はずっと忘れられないし、僕も今度はそっち側に回りたいという気持ちがあって。

ーーパンさんにとってのそういう存在になろうと。

ANCHOR:僕が彼女をスターにしたいと思った……と言うとちょっとおこがましいですけど、初めて話したときに「一緒に音楽をやりたいです」と自然に言えたんです。そんなふうに思えた人は、パンさんが初めてだった。

パン:私はそのときにANCHORさんのお話を聞いて、バカみたいにワクワクしちゃったんですよ。「こんなにワクワクすること、あるか?」というくらい。

ANCHOR:(笑)。

パン:正直、その日まではアイドルを続けるかどうかすら悩んでいたんです。私は過去に3回グループの解散を経験しているんですけど、それは信じて観に来てくれていたファンの人を3回も悲しませてしまったということなので、このまま続けてもいいものなのかと。ANCHORさんとお会いしたときに音楽に対する思いをがっつり聞いたわけではなかったんですけど、言葉の端々から私のやりたいことにとても近いものを感じて、自分の中で押し殺そうとしていた「まだアイドルをやりたい」という気持ちに火がついてしまったというか。

ナナちゃんとなら、一緒にもっとすごいところまで上がっていける(パン)

パン・ルナリーフィ、イケダナナ(写真=梁瀬玉実)

ーーなるほど。では、ナナさんはどういう経緯で参加することに?

イケダナナ(以下、イケダ):先に決まっていたパンちゃんが、私の名前を出してくれた……のかな?

パン:はい。ナナちゃんのことは、以前から一方的に存在を知っていたんです。このグループのことがまだほとんど何も決まっていない状態ではあったんですけど、とりあえず「誰とやりたいか」を考えてみたときに、パッと浮かんだのがナナちゃんで。

ーー“アイドルが名前を挙げるアイドル”という意味では、ナナさんもパンさんとまったく同じパターンだったことになりますね。

イケダ:それでお声がけいただいたんですけど……返答までに1週間お時間をいただいたんですよ。というのは、私は前に所属していたグループ(LADYBABY)の活動休止から2年半くらい、ほとんど表に出ていなかったんですね。今後どうするのかを悩んでた時期でもあったし、話を聞いているとANCHORさんもパンちゃんもかなり本気で熱量が高いことがわかってたから、「私がそこに加わって、同じ熱を持ってやれるのか?」という部分をしっかり考えてからでないと答えは出せないと思って。

ーーそこから参加を決意するまでに、何か決め手になったことはあったんですか?

イケダ:決め手としては、パンちゃんから個人的にもらったメッセージが大きかったかもしれないです。このプロジェクトに対する気持ちとか、前のグループを解散したときに思ったこととかをしっかりと伝えてくれて、「だからここに賭けてるんだ」というのもわかったから。それで、「もしここで断って、あとからパンちゃんのいるこのグループがどこかの舞台に立っているところを観たら『なんでそこに自分がいないんだろう?』と思うだろうな、絶対後悔するだろうな」と思ったんですよね。それで心が決まりました。

パン:ナナちゃんとなら、一緒にもっとすごいところまで上がっていけると思ってます。最初に名前を出したのはほとんど直感だったんですけど、こうやって実際に一緒に活動するようになって「あ、やっぱり合う人だった」というのはすごく思いました。お互い二次元が好きで、趣味も合うし(笑)。

イケダ:私たち、表に見える部分ではけっこうタイプの違う2人に見えるかもしれないんですけど、根本的な中身の部分はけっこう似てるんじゃないかなと思います。

パン・ルナリーフィ、イケダナナ(写真=梁瀬玉実)

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