三森すずこ、蒼井翔太、上坂すみれ、吉野裕行……アーティスト活動10周年を迎える声優たちの個性豊かな楽曲
声優が音楽活動をすることがスタンダードになり、日々多彩な音楽が生み出されている。キャラクターソングや劇中歌、声優同士のユニットと様々な形態がある中でも、個人名義で音楽活動を長く続けられる声優アーティストはそう多いわけではない。では、長く活動を続けているアーティストたちは、どのような魅力があるのだろうか。今年個人名義での音楽活動10周年を迎える声優を例に、その活動スタイルに迫ってみたい。
年始に10年間の活動を振り返る「Anniversary Movie」を公開し、4月にはベストアルバム『RPB』とMV集『Mimori Suzuko Music Video Collection』のリリースを控える三森すずこは女性声優としてトップを走ってきたひとりだ。高い歌唱力やダンスパフォーマンス力はもちろんのこと、全身から放つポジティブなエネルギーは唯一無二のものと言っていいだろう。王道のアイドルソングを、キュートなハイトーンボイスと本格的なパフォーマンスで魅せ、聴く者を前向きにする。サウンドのみならずアートワークの面でも、トレンドを取り入れてファンを飽きさせない。またタイアップの際は作品に寄り添いつつも自身のスタイルを大きく変えることなく、自身のファンからも作品ファンからも支持される楽曲をリリースし続けている。
蒼井翔太は声優としてだけでなく、舞台や映像でもマルチに活躍しているが、彼の「声の力」を体感できるのはやはりその歌声ではないだろうか。アーティスト活動においては自身の美学を貫きながらファンの求めるものに応え、キャラクターソングや演技とはまた違う表現を見せるのも特徴だ。声優としての魅力の一つでもあるその特徴的な声を武器に、美しいビブラートや広い音域を自在に操り、どんなジャンルの楽曲でも“蒼井翔太”という色に染め上げ熱心な支持を集めている。昨年10月に事務所を退所し、フリーとなった蒼井。1月18日にはドラマ『REAL⇔FAKE Final Stage』(MBS・TBS)エンディングテーマ「Key to My Heart」をリリースするなど、精力的な音楽活動が続きそうだ。