back number、坂本龍一、倖田來未、Novel Core、SawanoHiroyuki[nZk]…1月17・18日リリース新譜5作をレビュー
Novel Core『iCoN』
“アイコン(象徴)”をコンセプトに掲げたNovel Coreの1st EPには、混迷を深め、先が見通せない社会に生きる我々のメンタル、そして、解放を求めてやまないフィジカルに直接作用するような作品だ。見た目やブランディングばかりを気に掛けるラッパーに対するアンチテーゼと言うべき「SORRY, I'M A GENIUS」(訳すと“わりぃ、俺、天才なんで”)も最高だが、本作の軸を担っているのはリードトラックの「ジェンガ」。じつは誰もが死と隣り合わせであるという現実から目を逸らさず、〈それでも/出会えた奇跡は死なない 永久に〉というラインを響かせるこの曲は、まるで福音のようなオーラをすでにまとっている。日本語をグルーヴさせるラップの技術、教会音楽にも通じるホーリーなトラックにも心を打たれる。(森)
SawanoHiroyuki[nZk]『V』
数々のアニメ作品の劇伴を手掛けてきた作曲家・澤野弘之によるボーカルプロジェクト・SawanoHiroyuki[nZk]。その最新作には、ASKA、河野純喜&與那城奨(JO1)、XAI、suis(ヨルシカ)、たかはしほのか(リーガルリリー)、秦 基博、mizuki、Laco、ReNという世代も音楽性も異なる多様なゲストボーカリストが集結している。これまでの同プロジェクトの楽曲たちがそうであったように、今作においても、澤野の手によって各ボーカリストの新たな魅力が引き出されている。そしてそれだけではなく、そうしたゲストとの出会いは澤野自身の新たな可能性を開花させている。例えば「7th String」は、澤野が20代の頃から温めていたトラックで、ReNをボーカルに迎え入れることで、ついに完成させることができたという。また、suis(ヨルシカ)を迎えた「B∀LK」には、彼女と共にヨルシカとして活動するn-bunaがギター演奏に参加したことで、澤野サウンドに新たな広がりやグルーヴが生まれた。今回の新作を通して澤野が得た刺激は相当に大きいはずで、今後の活動への期待がますます高まる。(松本)
back number、“ユーモア”に表れるバンドの本質 2年半ぶりの全国アリーナツアーで届けた全身全霊の思い
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坂本龍一が到達した新境地 ピアノから溢れ出る感情に世界中が触れたソロコンサート配信
2022年12月11日、坂本龍一 のピアノソロコンサートが世界に向けて配信された。 およそ2年ぶりとなる今回の配信ライブ…