2023年にはUVERworldも開催へ 乃木坂46、関ジャニ∞、Mr.Children……日産スタジアムでのライブが与えるインパクト

日産スタジアムでのライブが与えるインパクト

 日産スタジアム(横浜国際総合競技場)が完成したのは1998年3月。2002 FIFAワールドカップの会場を見据えて建築されたサッカースタジアムだ。音楽ライブは1999年8月にB’zが初めて行った。当時、ミリオンセラーを連発し、1998年にリリースしたベストアルバムの驚異的なヒットを経た流れで、アルバム『Brotherhood』のツアーファイナルとして開催。ライブ終盤には大雨が降り、その後B’zの野外ライブ=雨というイメージを定着させたという逸話がある。大きな節目において、思いがけぬドラマを生み得るのが日産スタジアム公演だ。

 歴代の日産スタジアムアーティストの中で、最もチャレンジングだったのは2013年に単独の女性アーティストとして初めてそのステージに立ったももいろクローバーZだろう。前年に『紅白歌合戦』に出場し、さいたまスーパーアリーナ公演も成功させてはいたが、全国的に言えば注目度が集まりつつある段階。しかしそんな挑戦的な状況を逆手に取り、スタジアムの芝生部分をまるごとステージとして用いてライブ中にサッカーの試合を模擬的に行う前代未聞のパフォーマンスを披露した。演出面でも、ももクロらしいユーモアと驚きを沢山仕掛けてきたのだ。そのアーティストの芯の部分が強く打ち出されるのも、日産スタジアム公演ならではだろう。

特報映像「ももクロ夏のバカ騒ぎ WORLD SUMMER DIVE 2013.8.4 日産スタジアム大会」(MOMOIRO CLOVER Z)

 単にヒット曲を出したり、一時的にブレイクするだけでは辿り着けないような、活動の歩みとその求心力を肯定する証が日産スタジアムでのライブだ。2023年にはUVERworldが同会場で初の公演を行うことも発表されたばかり。アジアのみならずグローバルな活躍を行い、コロナ禍を経て念願の日本でのドーム公演を成功させたSEVENTEENによる日産スタジアム公演が実現すればK-POPアーティストとしては東方神起以来となる。彼らの夢が実現する日はもうすぐそこかもしれない。

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