フィロソフィーのダンス、野音に刻んだ“ベスト・フォー”の集大成 新メンバーもお披露目された『十束おとは卒業コンサート』
本編の途中ではあるが、ここから十束の卒業セレモニーへと突入した。奥津が「4人でずっと戦ってきました。4人での活動に悔いはないです」と胸を張ったが、「本当は4人で武道館に立ちたかったし、おばあちゃんになるまでずっと一緒だと思ってたからすごく寂しいけど、いつか武道館の一番いい席におとはを座らせることを新しい目標にしたい」と涙ながらに語る。佐藤は8年前のオーディションでの出会いを振り返りながら、卒業を決めてから準備の時間を与えてくれたことに感謝の気持ちを伝え、「卒業したらアンさんが一番心配だって言われちゃったので、はすぴょんが安心してみられるように、これからも一生懸命にアイドルを続けていきます!」と宣言。日向は、リハーサル中だけでなく、この日の1曲目から、十束よりも先に号泣してしまったことを謝罪しながら、「愛と責任を持って、このグループを大きくしていく」と決意を表明。白いドレスに白いリボンで登場した十束は「こんな満員の野音で見送ってもらえるとは思っていなかったです。世界一幸せなアイドル生活であったと断言できます」と語り、メンバー一人ひとりやスタッフ、ファンへの感謝を丁寧に伝えた。
そして、「アイドルとしては今日で終わりなんですけど、みんなの心におとはすを全部植えつけて、私はステージに何も残さない、全力で散る覚悟ができました。フィロソフィーのダンスは楽しいライブが持ち味だと思うから、泣くのはここまでにしようと思います」と観客に語りかけ、「最後のぶつかり稽古だー! かかってこ〜い!」と絶叫。ライブの定番曲「ライブ・ライフ」で会場の熱気が一気に高まる中で、十束は「私にとってフィロソフィーのダンスは人生です」と口にし、「DTF!」では観客全員を巻き込んだウェーブで盛り上がる。そして「フォーカス」で“かめはめ波”を撃ちまくり、彼女たちの名前を一躍世に知らしめた代表曲「ダンス・ファウンダー」で涙と笑顔が交錯した4人は力強く抱き合い、金テープが発射される中で本編は締めくくられた。
アンコールを求める拍手が起こる会場のスクリーンにオーディションの映像が流れると、ステージ上には2人のシルエットが現れた。客席からどよめきの声が上がるなか、新メンバーとして、ノノこと木葭ののと、ナナコこと香山ななこが登場。フィロソフィーのダンスのメンバーになれた実感が湧き、早くも涙を流してた2人を含む5人の新体制による新曲「Gimme Five!」を初披露すると、十束が「いいじゃないの〜」と笑顔を見せながらまさかの再登壇。十束による「初ステージの感想インタビュー」を経て、奥津が「愛の継承をしようと思います」と述べ、この日だけとなる6人編成で「愛の哲学」をパフォーマンス。最後に、十束が「“ベスト・フォー”という言葉は日比谷に封印したいと思います」と語り、再びオリジナルメンバーの4人体制で「ベスト・フォー」を歌い上げ、十束、佐藤、日向、奥津による“ベスト・フォー”のラストライブは幕を閉じ、4人は手を繋いでステージを後にした。そして、フィロのスはここから第2章をスタートさせていく。7年間分の愛を受け取った木葭は歌い出しを担当し、香山はアクロバティックな転回も見せてくれた。果たしてどんなグループへと変化していくのか。今はただ、楽しみでしかない。
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