フィロソフィーのダンス、エレガントなステージで繋いだ“過去・現在・未来” メジャーデビュー後初となる有観客ワンマン

フィロのスが繋ぐ“過去・現在・未来”

 日向ハル、奥津マリリ、十束おとは、佐藤まりあの4人からなるフィロソフィーのダンスの全国ツアー『Dance with Me TOUR 2021』が7月4日に東京 Zepp Hanedaからスタートした。

 フィロソフィーのダンスが有観客のワンマンライブを開催するのは、2019年末に行われた10カ所10公演にわたる全国ツアー『Glamorous 4 Tour』のファイナル、メジャーデビューを発表した新木場STUDIO COAST公演以来、1年半ぶり。以降、配信無観客ライブや対バンイベントなどに出演してきたが、メジャーデビュー後は初の有観客ワンマンライブとなっていた。

 当日は生配信も行われていたが、ファンにとっては久々に生の歌声とパフォーマンスを体感できるワンマンライブとなった。ツアー初日でもあるので詳細は避けるが、ルーファス&チャカ・カーンのディスコクラシック「Dance with Me」を想起させるツアータイトル通り、ホーン入りのバンドセットと共に心も体も躍らせつつ、歌とダンスでたっぷり魅せる“ソウルショー”のようなステージとなっていた。ディスコとショーの共存共栄。オープニングの高揚感はぜひ現場で体験して欲しいが、フィロのスのライブは開演前から客席の照明が落とされており、場内にはグッドミュージックが流れている。ディスコやクラブ、ダンスフロアの雰囲気を味わいたい方には、開演時間の30分前にはご自身の席に着くことをお勧めしたい。

 セットリストは、初披露の新曲あり、メジャーデビュー後に発表した楽曲あり、インディーズ時代の人気曲あり、という構成。終演後、駅までの道のりを歩いている際に、ファンの方が「聴きたいと思っていた曲が全部聴けた!」と話していたが、同意見の方も多いだろう(“あの曲は最後まで聴きたかった”という方もいるだろうけど)。グループ結成から6年目を迎えた彼女たちの過去・現在・未来を網羅した内容となっていた。

 まず、未来を象徴する初披露の新曲は2曲あった。1曲目は後のMCで、おとはが「ツアーのテーマに沿った新曲で、ショウタイム感満載でやってみました」と語っていた「ウェイク・アップ・ダンス」。ダンスパーティの幕開けを飾るド派手で煌びやかなバーレスク調のサウンドで、スウィングするビートに乗って4人はイスを使って華麗にセクシーに、エレガントにキュートに踊っていた。いつかグランドキャバレーで、ビッグバンドの演奏で聴いてみたいと思わせるパフォーマンスだった。

 もう1曲の初披露は、8月18日に発売予定の3rdシングルの表題曲で、アニメ『魔法科高校の優等生』のエンディングテーマに起用された「ダブル・スタンダード」。近年のアニメは、1話目はエンディングでオープニングテーマがかかり、本来のエンディングテーマは2話目以降に流れることが多いのだが、本作もそのマナーに則り、ライブの前日にオンエアされたアニメの1話目では流れなかった。そのため、筆者はこの日が初視聴だったのだが、これが意外にも90年代のアシッドジャズ/ジャズファンクを想起させるサウンドだった。ストリングスとワウギター、そこにホーンが絡むイントロにオルガンが弾む音像。歌い出しは艶やかで伸びやかなマリリで、ソウルフルでブルージーなハル、マリリ、ハルと歌い継いでいき、まりあとおとはが可愛らしく顔を出していく。エレキギターのソロもあり、Dメロからの展開も秀逸。アニメの世界観に合わせて妹から兄への想いを綴ったラブソングにも聴けるが、「自分の人生を自分らしく生きていきたい」という彼女たちらしいメッセージも詰まっているように感じた。

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