マカロニえんぴつ、雨をも味方につけるエモーショナルなステージ OKKAKEに捧げた初の日比谷野音ワンマン

マカロニえんぴつ、初の日比谷野音レポ

 そして「踊る準備はできてるかい?」というはっとりの言葉で突入した「愛のレンタル」からは、終盤に向けてさらに白熱。時にグルーヴィーに、時にエモーショナルなパフォーマンスで客席を興奮の渦に巻き込む。激しさと哀感を併せ持つはっとりの歌声、多彩なアプローチで奏でられるバンドサウンドは、観衆を目眩く世界に誘ってくれる。

マカロニえんぴつ(写真=酒井ダイスケ)

 MCにも熱が入り、はっとりは「(バンドを)10年続けることができてます。あなたが求めてくれるからです。そして、この場所が好きだって、最近やっと心から思えるようになりました。僕にこんな場所を用意してくれて、育ててくれて本当にありがとう! 俺が一番好きなバンドはマカロニえんぴつだ! あなたもそうであってほしい」と率直な心情を吐露。すると、場内からは自ずと温かな拍手が沸き起こる。こうして迎えた本編最後は、各々の楽器を際立たせつつ壮大さを備えた「なんでもないよ、」で幕を閉じた。

 アンコール1曲目は、東京公演のみのメニューとなった「愛の手」。感情に真っ直ぐなボーカルが胸に迫るキラーチューンだ。そしてはっとりが、「あー嬉しい! バンドやってて良かったなって思える1日でした」と語り、ラストナンバー「OKKAKE」へ。〈ずっと歌っていてあげるね〉のフレーズをはじめ、OKKAKE(=ファン)にとっては心に刻まれる最高のプレゼントとなった。

 現在、バンド結成10周年イヤーを締めくくるツアー『マカロックツアーvol.14 ~10周年締めくくり秋・冬ツアー☆飽きが来る程そばにいて篇~』の真っ只中でもあるマカロニえんぴつ。バンドキャリアでは最大規模となる2023年1月のさいたまスーパーアリーナ公演を含め、今後も彼らの動向から目が離せない。

■セットリスト
1. トリコになれ
2. レモンパイ
3. 洗濯機と君とラヂオ
4. ハートロッカー
5. たましいの居場所
6. 恋の中
7. 恋人ごっこ
8. 春の嵐
9. ヤングアダルト
10. 零色
11. ワンドリンク別
12. サンキュー・フォー・ザ・ミュージック
13. イランイラン
14. 愛のレンタル
15. カーペット夜想曲
16. STAY with ME
17. 星が泳ぐ
18. なんでもないよ、

En.
1. 愛の手
2. OKKAKE

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