スカイピース、憂いを吹き飛ばす感動的な“大追加公演” 人気YouTuberが続々と登場したサプライズ尽くしの一夜に

スカイピース「Grateful For    」 大追加公演レポ

 10月27日、『SkyPeace TOUR 2022「Grateful For    」 -大追加公演- 』が東京国際フォーラム ホールAで開催された。「荒野行動あるある2022」で幕を開けたライブは、スカイピースの2人が、なんと客席から登場。アッパーなビートに乗せて軽快にラップを繰り出しながら、通路をズンズンと進む。「今日はいつもと違う」と思わせるオープニングに、観客は1曲目から大興奮となった。

 「ということで、今日は盛り上がって行きましょう!」と2人。ちょんまげ姿のMV映像をバックに歌った「Ride or Die」に続いて、「誕生日おめでとうソング」を披露。この日は、☆イニ☆(以下、じん)の誕生日当日。「みんなでじんくんの誕生日をお祝いしよう!」とテオくん(以下、テオ)。じんも「ありがとう!」と嬉しそう。〈今日だけは自分が主役の日〉という歌詞では、じんがピース。口を尖らせて、コミカルに踊って会場を沸かせた。

スカイピースライブ評

 じんのメンバーカラーであるイエローのペンライトで埋め尽くされた会場を見渡し、「むっちゃ俺のファンばかり。テオくんの誕生日の時は真っ赤だったけど、今日は黄色一色で嬉しい。今日は最後までエンジン全開で、最高の思い出を作りましょう!」と、じん。

 序盤はスカイピースらしい元気いっぱいの楽曲を連発した。ダンサーと一列に並んで踊りながら歌った「SkyPeaceのテーマソング」、カバー曲「シャルル」「青春スプラッシュ」では爽快なサウンドに合わせて、タオルを回して会場が一つになった。

 国際フォーラムという大きなステージ、チケットもソールドアウトという盛況に感無量といった2人。2016年に同会場で『YouTube FanFest』が開催された時、スカイピースは観客として観に来ていて、「絶対ここに立とう」と誓い合ったそう。それが叶ったこの日は、じんの誕生日も重なり実に特別な日だ。「誕生日を迎えた瞬間、何してた?」とのテオの問いに、「動画の編集をしてた」とじん。実にYouTuberらしい誕生日の迎え方で、一体どんな動画なのかも楽しみになった。

スカイピースライブ評

 中盤には、テオが作詞を手がけた「クマ」を披露。曲名は目の下にできるクマのことで、それは虐待など過酷な環境で育った人からの、声にならないサインであるということを意味している。「一人ひとり違う人生を歩んでいる。スカイピースは親に愛され、恵まれた環境で育ったけど、世の中には大変な生い立ちを経験してきた人もいて、そういう友だちと知り合った。人に話すこともできず生きてきた。大変なことだらけで生きてきた。オプションみたいに、人生に大変なことを追加されて生きてきた人がいる。僕らはメッセージを伝えられる立場なので、そういう人たちの力になれたらと思って作りました」と話すテオ。

 「クマ」は、スカイピースには珍しいバラード。2人は今にも泣き出しそうな表情で歌う。バンドに加えストリングスも加わったサウンドは、壮大さを増し、感動がさらに倍増。そんな中で響かせた2人の歌声は、優しさと力強さ、こんな世の中であることへの憂いを感じさせ、ギュッと胸を締めつけた。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ライブ評」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる