七海ひろき、初主演ドラマ主題歌で見せる“胸キュン”の瞬間 さまざまな出会いの中で見つける新しい自分
声優や俳優など多彩に活躍する七海ひろきが主演を務める、ドラマ『合コンに行ったら女がいなかった話』(関西テレビ)の主題歌「HEART BEAT」がデジタルリリースされた。ドラマのメインキャスト6名が歌唱する「HEART BEAT」。男装イケメン女子を演じる七海ひろき、瀬戸かずや、如月蓮と、合コン相手の男子大学生を演じる井上想良、小西詠斗、増子敦貴(GENIC)というドラマや舞台で活躍する6人の共演。そんな6人が爽やかに歌声を重ねる「HEART BEAT」は、胸キュンが詰まった心地良いポップナンバーに仕上がった。また、ドラマの挿入歌で七海ひろきが歌唱と作詞を手がけた「2人の物語」も同時配信。そんな初のドラマ主演にチャレンジした七海に、ドラマの魅力や楽曲に込めた思いなどを聞いた。(榑林史章)
だんだん仲良くなっていくリアルさが映像にも反映
——七海さんが主演のドラマ『合コンに行ったら女がいなかった話』は、原作が漫画ということで、読まれてどんな印象でしたか?
七海ひろき(以下、七海):まず、タイトルの『合コンに行ったら女がいなかった話』という部分から、「どういうこと!?」と気になり、読んでみると面白くて一気に読んでしまいました。それぞれのキャラクターが魅力的でキュン要素が盛りだくさんなのですが、絶妙な言い回しや展開が面白くクスッとしてしまうんです。この場面が好きとか、このペアのここの会話が良いなど、誰かにオススメしたくなる作品だなと思いました。あと、絵がとても綺麗で、ずっと見ていたいと思わせてくれます。
——七海さんが、個人的に好きなシーンもきっとたくさんあるんでしょうね。
七海:そうですね。話し始めるとキリがないですけど(笑)、例えば、みんなで一緒に動物園に行くシーンは、ペアごとにストーリーがあって、それぞれで違うキュン場面があったりするのですが、それぞれが本当に可愛いんです。キュンとする部分を、もっとたくさん見つけたいと思いました。
——今作は、合コンという出会いの場が物語のキーになっていますが、役者や声優など七海さんの活動においても、出会いはやはり重要ですよね。
七海:本当に重要だと思います。自分でどうこうできるものではない場合もあるので、ある種の運命的な要素もあったりするものだとも思います。自分に新たなものをもたらしてくれますし、出会いはすごく大切だと思っています。
——現在のお仕事や考え方などに影響を与えた、運命的な出会いをされたことはありますか?
七海:どの方との出会いも、必ずその後の何かに繫がっているので、一つひとつの出会いが印象的です。いろいろな方と出会うことで、いつも違った発見がたくさんあり、新たな広がりがあるなと、最近は特に実感しています。舞台もそうですし、アニメの現場、雑誌などの取材、アーティスト活動、その都度いろいろな方と出会わせていただいています。
——ドラマでは男装イケメンの主人公を演じられています。
七海:ドラマの主人公を演じることはもちろん、ドラマ出演自体が初めてなので、お話をいただいた時は、うれしさや楽しみな部分も多かったんですけど、「何も勝手が分からないし……」という不安もありました。
——舞台とは作り方が違いますからね。
七海:そうですね。舞台は時間をかけてみんなと一緒に稽古をして初日を迎えるのですが、ドラマは“初めまして”のその日が本番で、いきなり撮っていくので、「これがドラマなんだ!」「映像の撮影はこういうものなのか!」と。でもこのドラマは、合コンで初めて出会ってからだんだん仲良くなっていくというストーリーで、時系列に沿った流れで撮ってくださったのもあって、最終回に向けてだんだん仲良くなっていくリアルさが映像にも反映されているんじゃないかなと思います。
——七海さんが演じる主人公・蘇芳は、男装バーでアルバイトをしているキャラクターです。久々の男装と言うことで、きっとファンはうれしいでしょうね。
七海:そう思ってもらえたらうれしいです。
——七海さんご自身として、こういった主人公を演じる気持ちは?
七海:蘇芳は、ドラマのシーンとしては男装が多いのは確かですが、キャラクター的には普段は男装ではないんです。“男装BARで働いているから、男装をしている”のが蘇芳という人間なので、自分が演じる上ではそこが少し難しかったです。
——宝塚で演じてきた男役とは違うと。
七海:そうですね。男役というものを研究していたので、男っぽくなりすぎてしまうところがあって(笑)。最初は、“男装する蘇芳を演じよう、男役とは違うんだ”と、逆に力が入りすぎてしまったところがあったかもしれません。撮影を重ねるうちに、ナチュラルに融合していけたと思うのですが……ドラマを見て確認してほしいです。
——蘇芳に対して、共感する部分はありますか?
七海:蘇芳の服装が私の私服とすごく似ていて、そこは共感するんですけど(笑)、性格は正反対な部分が多いです。蘇芳は、人をよく見ていて、すごく色々なことに気づくんです。「今、この人はこう思っているんだろうな」と、視線などですぐ察知することができたり。でも私はめちゃめちゃ鈍感で、そういうことになかなか気づけないです(笑)。気づける人って、周りをすごく見ていて、色々なことにアンテナを張っているから、なにか合った時の対応も早いですよね。それは私に足りていない部分なので、そういう部分の演技も難しかったです。
——蘇芳のような“気づける力”は欲しいですか?
七海:すごく欲しいです(笑)。私は皆さんが思っている以上に、結構“鈍感”なので、あの時に気づけていたらもっといい方向にことが運んだだろうと思うことが、今までの人生で多々ありました。