数々の賞を獲得する話題のK-POPボーイズグループ CRAVITY 彼らの宇宙に魅せられた単独ファンコンサート

CRAVITY単独ファンコンサートレポ

 2020年4月にデビューした9人組のK-POPボーイズグループCRAVITY。デビューミニアルバムでHANTEOチャート上半期アルバムチャート新人部門1位、その後も数々の賞を獲得している彼らは、2022年に入り日本での活動を加速させている。

 そんなCRAVITYが、10月19日・20日に豊洲PITにて、単独ファンコンサート『CRAVITY, THE 1ST FAN-CON 'CENTER OF GRAVITY' IN TOKYO』を開催した。1日2回、全4回の公演を行った今回のファンコンサート。本稿では20日昼公演について、レポートしていきたい。

 秋晴れの心地よい気候の中、大勢のファンが駆けつけた豊洲PIT。会場は公式ライトスティックや手作りのプラカードを持ったファンで埋め尽くされている。暗転すると、まずは映像からスタート。ミステリアスなシーンから始まり、黒い衣装を着たメンバーたちが、それぞれ何かに想いを馳せるような表情を見せている。ラストシーンで本公演のタイトル「CENTER OF GRAVITY」のナレーションが入ると、ファンから大きな拍手が。そして、音楽とともにCRAVITYのロゴマークが映し出されると、赤と黒の衣装に身を包んだメンバーたちが登場、いよいよ本編の開始だ。

 1曲目と2曲目は1stミニアルバム『HIDEOUT:REMEMBER WHO WE ARE』より、「Top of the Chain」と「Break all the Rules」を披露。力強いサウンドに合わせたパワフルなダンスやメンバーの射貫くようなまなざしが、開始直後からファンの心をグッとつかんでいく。

 2曲を披露した後、「『CENTER OF GRAVITY』へようこそ!」という言葉からMCへ。「本当に会いたかった!」(ミニ)と、各メンバーから日本語で自己紹介と挨拶があった。本公演は感染症対策のため、観客は大きな声を出すことができない。ファンはライトスティックで呼応し、メンバーとのコミュニケーションを楽しんだ。「今日のために本当に頑張って準備したので、みなさんが楽しんでくれたらうれしいです」(ウォンジン)という言葉の後、「LUVITY」(ファンの呼称)と楽しむ企画コーナーを本編中に設けていることが告知され、ミニが次に披露する楽曲「Realize」を「LUVITYに会いたいと思うとき、いつも聴く曲」だと紹介。再びパフォーマンスパートへ移行した。

 「Realize」では各メンバーの歌とラップで楽曲の世界観を表現。テヨンやミニの切ない表情がファンを引き込んでいく。続いて「VENI VIDI VICI」をパフォーマンス。サビでは、刻むビートとバンドサウンドの中でメンバーの歌声が強く響き渡っていく。ラストでメンバーたちが倒れるポーズをとると、そのパフォーマンスのクールさに会場から感嘆の声が漏れ聞こえていた。

 そして、いよいよファン向けのイベントコーナー『届けLUVITYのココロTO CRAVITY』へ。公演前に会場でファンに書いてもらった「CRAVITYメンバーにやってほしいこと」を、ステージ上で実現させる企画だ。ウォンジンよる愛嬌5連続、ウビンによる右半身だけでの「Adrenaline」ダンス、ソンミンによるBLACKPINK「Pink Venom」のダンスカバーなどが披露され、会場からは笑いや感心の声が上がっていた。

 その後、9月にリリースしたミニアルバム『NEW WAVE』より「Knock Knock」を披露し、舞台袖に戻るメンバーたち。映像が流れ、カラフルな部屋の中で宇宙の地図を広げた9人。そしてウォンジンのナレーションで、ファンに向けた言葉が日本語で語られた。「僕らとあなたの世界で最も完璧な均衡をなす。今から僕らのまぶしい物語が始まる」というセリフで終わった本映像は、今後の活動への彼らの決意をファンに伝えているかのようなメッセージ性を感じるものだった。映像が終わるとモノクロの衣装に着替えたメンバーが登場、「Maybe Baby」をパフォーマンスした。

 そして、2つ目のイベントコーナー『届けCRAVITYのココロ TO LUVITY』へ。メンバーが3人ずつのチームに分かれ、各メンバーの一部分だけがクローズアップされた写真をもとに人物当てクイズが行われた。最下位だったチームが罰ゲームとして、ウサギの耳のカチューシャなどのアイテムをつけて次の曲をパフォーマンスすることになり、ソンミンたちがサングラスやサクランボ型のメガネなどをつけながら、次の楽曲「Ohh Ahh」を披露した。

 「Cloud9」を終え、メンバーが半数ずつ衣装チェンジに向かいながらMCへ。東京でやりたいことや日本語での即興作文、日本語が得意なウォンジンによるメンバーへの日本語レクチャーなどを行ってファンを楽しませた後、ダークグレーのジャケットに淡い水色のダメージジーンズに着替えたメンバーが、クールナンバー「My Turn」をパフォーマンス。鋭い目つきでジョンモがファンを魅了し、高音がクリアに響くウビンの歌声も、楽曲のラストに向けて盛り上がりを加えていった。

 CRAVITYならではの清涼感あるエネルギーが表現された「Adrenaline」では、ウォンジンの歌とダンスが会場の熱気をさらに高め、本公演の終わりに向けてラストスパートがかかる。疾走感あるサビのメロディの中でセリムとアレンのラップが心地よく響き、メンバーの軽やかなダンスがファンの視線を捉えて離さない。そして、MCで本編も残り1曲であることが告げられると、ソンミンが「ダメだー!」と叫びつつ、「これから度々会いに来るつもりですから、僕たちと一緒に過ごしてくれますよね」と、ファンとの再会を約束した。

 最後の曲はヒョンジュンが紹介。「僕たちが最近カムバックした『PARTY ROCK』という曲です。タイトルのとおり、皆さんにも思い切り楽しんでほしいです」と話し、ファンもライトスティックを高く回しながら楽しんでほしいと伝えられた。ギターのカッティングが気持ちよく響くロックなサウンド、サビはキャッチーなポップとなっている「PARTY ROCK」。テヨンがクールな視線で、ミニが手でつくったハートマークとやわらかな表情で、最後までファンに愛を伝え、本編が終了した。

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