ENHYPEN、初のワールドツアーで語るメンバーへの想い 「この7人でデビューできて良かった」

ENHYPEN、ワールドツアーソウル公演レポ

 グローバルな人気を誇る7人組ボーイズグループ・ENHYPENのワールドツアー『ENHYPEN WORLD TOUR ‘MANIFESTO’』のソウル公演が2022年9月17日と18日、SKオリンピックハンドボール競技場で行われた。彼らがオフラインでコンサートを開催するのは今回が初めて。しかもグループの誕生から2年を迎える大切な時期だったこともあり、メンバーの力の入れようは相当なものだった。緊張と高揚感が続いた約2時間半のステージはすべての人にとって忘れられない思い出になったであろう。

 会場を訪れた数千人の観客と配信で視聴するファンが見守る18日の公演では、ドラマチックな映像で幕を開けた。「Intro : Walk the Line」が流れる中、ゆっくりと姿を現した7人はシリアスな表情で「Given-Taken」を歌い始める。優雅にしてスタイリッシュ。グループの出発点となったこの曲をオープニングに置いたのは、初心を忘れないという気持ちの表れのように感じる。

 ENHYPENの基本姿勢である“互いを連結し、発見し、一緒に成長していく”という想いが歌詞に込められた「Flicker」を熱唱した後は、和やかなトークタイムを挟んで、次のナンバーへ。「Not For Sale」ではレゲトン風のリズムで軽やかなステップを刻み、「Let Me In(20 CUBE)」では複雑なダンスフォーメーションでオーディエンスを圧倒、そして手の繊細な動きに目を奪われる「TFW(That Feeling When)」で幸福感あふれる空間を作る。開始からわずかの間にこれだけ多彩な魅力を見せるK-POPグループは他にいないのではないだろうか。

 NI-KIのカウントダウンで始まったペンライトのウェーブで盛り上がり、一体感も生まれた場内は、オールドスクールヒップホップの香り漂う「Upper Side Dreamin’」でヒートアップ。続く「별안간 (Mixed Up)」でキレのいいクールな踊りを披露したメンバーたちは、静かにステージを去っていく。

 その後、幻想的な映像に導かれるように始まったのは、2作目のミニアルバムのリードトラック「Drunk-Dazed」。同作のコンセプトに合わせた赤と黒の衣装で現れた7人は、激しい振り付けを難なくこなし、ポテンシャルの高さを見せつける。興奮冷めやらぬ客席をさらにあおるように「One In A Billion」「FEVER」と人気曲を連発すると、場内は一気にダークな色彩に彩られた。明るいキャラクターのメンバーが揃ったグループではあるものの、こうしたミステリアスな世界観も似合うところにアーティスト性の高さを感じ取れる。

 アグレッシブな演出の後は、制服風衣装に着替えて爽やかに登場。ロック特有のダイナミズムが楽しめる「Attention, please!」や洒落たコード進行が心地よい「Polaroid Love」、それぞれのボーカリストとしてのレベルの高さがわかる「Just A Little Bit」、ポジティブなダンスポップ「Tamed-Dashed」といった、ENHYPENの陽の部分にクローズアップしたナンバーがずらりと並んだ中盤のステージは、今回のコンサートのハイライトだったと言えよう。

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