NEWSメンバー分析 第2回:加藤シゲアキ、一貫したものづくりへの姿勢 根底にあるグループを大切に思う気持ち
グループにおける加藤の役割を改めて考察してみると、これまで挙げたクリエイティブな面を生かした貢献ももちろんあるだろう。ただ、私から見ると、NEWSにおいては殊更チームワークに重点を置いているようにも感じる。アルバム『音楽』初回盤B収録の「“NEWS”と“音楽” -Interview & Human Documentary-」の中でも、アルバムやコンサートを一緒に作っているクリエイティブスタッフに対して、何か要望を出すと言うよりは、自身はあまり口出しせず、とりあえずやってみる姿勢を貫いている、という話が明かされた。もちろん、加藤がアイデアを多く出すことはあるだろうし、実際に全体の演出の中でも加藤らしさが滲む部分が多々ある。しかし、クリエイティブなことに強い興味があり、個人としても成果を挙げてきた加藤であれば、もっとNEWSの作品を自分の色に染めることだってできたかもしれない。にもかかわらず、加藤がメンバーや多くのスタッフの意向を大切にしているのは、NEWSというチームでないと作れないものを重視しているからであるように思う。
NEWSが現体制になったとき、加藤自身、これから先NEWSを続けていくべきか迷ったという。しかし、3人のNEWSだからこそ作ることができるものがまだある、と思い直しアルバム『音楽』の制作に携わったそうだ。作家として、1人で長くものづくりをしてきたからこそ、チームでしか成し遂げることができないものづくりの場を大切にしているように思える。そんな加藤の根底には、「NEWSに貢献する」という気持ちがあるのだろう。加藤が小説を書き始めたきっかけの1つに、NEWSのために自分の強みを生かしたい、という思いがあったそうだ。根底にその思いがあるからこそ、チームのために自分の能力を惜しみなく発揮し、一方で他のチームメンバーの意向も大切にできる、そんな一貫した姿勢が見られるのではないだろうか。
3人体制のNEWSにおいて、メンバー一人ひとりが担う役割は間違いなく大きくなった。その中でも加藤が、変わらずチームを大切にしているのは、スタッフやファンも含めて、NEWSという場が彼にとってかけがえのないものであるからだろう。作家として、表現者として、1人でもさまざまな活動ができるであろう加藤がNEWSのメンバーであり続けているのは、NEWSという場所の尊さが人一倍わかるからこそ。加藤の才能が多方面に伸びていくのとリンクして、NEWSの世界がさらに広がっていく将来に、大きな期待を寄せている。
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