Sou、コロナ禍初の有観客ライブで直接伝えたメッセージ 映像とリアルが融合する演出も
『Sou Live Tour Solution 2022』の東京公演が8月19日、豊洲PITにて行われた。2013年に歌い手としての活動を開始し、2015年にメジャーデビューしたSou。2019年には待望となるワンマンライブを行い、コロナ禍に突入してからもオンラインライブを行うなど、最近は動画投稿やリリースだけでなく、ライブ活動の機会も少しずつ増えている。そんな中開催された今回のツアーは、Souにとってはコロナ禍初の有観客ライブ。気さくなMCで盛り上げながら、カバー曲とオリジナル曲を織り交ぜた全21曲を歌い上げた。
『Sou Live Tour Solution 2022』を写真で振り返る
紗幕をステージ前方に下ろし、そこに映像を投影する演出も取り入れながら、動画とリアルが融合するような効果的な演出で楽しませたこの日。紗幕越しに登場したSouは1曲目の「よさそう」からポップにステージをスタートする。紗幕にMVのイラストやリリックを映し出しながらその内側にいるSouを透かす形でMVとの融合を見せると、曲後半では紗幕が上がりSouが姿を見せ、久々の対面にオーディエンスはさらに高揚する。〈僕らは一人じゃない〉の歌詞も、この日のリアルな場で直接伝えることで、より説得力が増すようだ。「グッバイ宣言」でステージを歩き回りながらオーディエンスを見渡すと、リズミカルな歌詞を乗せる「トマドイリズム」へ。
「改めまして、Souです。久しぶりすぎてニヤニヤしちゃう」と喜びを隠しきれない様子のSou。「Mrs.ヒューズ」ではどこか大人びた雰囲気ながらも張り上げた声には少年らしいあどけなさが残り、8bit風のイラストやリリックが紗幕を彩った「大人になった」では穏やかな歌声を聴かせる。ドリーミーな「きゅうくらりん」ではこの日のバンド編成ならではの疾走感と力強さを見せると、「からから」では妖し気に歪んだリリックと低い歌声がミステリアスな雰囲気を醸し出す。曲ごとに異なる雰囲気のイラストやMVを映し、曲調によって自在に変化する声色で印象を変えながら次々と楽曲を披露した。
途中、MC中に給水をして「水味~!」と叫び、「いつも水を飲むと、『何味~?』って聞かれてたから、セルフでやりました」と説明する場面も。「あまり喋るとトークスキルがないのがばれる」とMCの尺は短く抑えられていたものの、オーディエンスが声を出すことができないというSouにとって初の状況の中でも楽しませようと工夫している姿が印象的であった。