マネスキン、初の日本ライブで豊洲PITを揺らす 単独公演だからこそ生まれた熱狂の一夜
静かな曲が続くのかと思ったら一転、イーサンのシンバルを合図にダミアーノが「Put your hands up!」と呼びかけ「CLOSE TO THE TOP」へ。再びフロアを揺らした後に、「So hot! What can you say hot?」とオーディエンスに問いかけ、最前列の人たちが教えると「“暑い”?」と一言。そして『進撃の巨人』のテーマ曲である「心臓を捧げよ!」の一節を口ずさんだ。そして「OK、『SUPERMODEL』!」と叫び曲になだれ込む。最新曲にして最もホットな曲に盛り上がらないわけがない。
「FOR YOUR LOVE」は、暗くなったステージにダミアーノがスポットライトをひとつ手に持って現れ、ギターソロを弾くトーマスに光を当てた。そのライトでフロアも照らすと、会場全体が舞台のように見えて、とにかくドラマチックだった。そして「TOUCH ME」は間奏でトーマスとヴィクトリアがセンターで向かい合ってリフを合わせ、後半ダミアーノが「This is My Generation!」と何度も叫んでThe Whoへの敬愛をほとばしらせた。
イーサンのカウントに乗ってダミアーノが歌ったイントロでフロアの熱気が上がった「I WANNA BE YOUR SLAVE」では、後半になるとダミアーノがオーディエンスに「Down、Down!」と腰をかがめさせてから「Jump!」と一気に爆発させた一連のプレイに、倒錯的な同曲のMVを思い出した。
一体感がさらに高まったところで「ブリトニー・スピアーズ知ってる?」と「WOMANIZER」へ。そして「I WANNA BE YOUR DOG」をオリジナルのThe Stooges顔負けのヘヴィでパンクなロックを聴かせた4人。途中からダミアーノはメッシュのシャツも脱いで上半身裸になっていたのだが、この曲を歌う姿はイギー・ポップへのオマージュのように見えた。最後の曲と告げ「Scream! and Shout and Jump!」と呼びかけた「LIVIDI SUI GOMITI(リヴィディ・スイ・ゴミティ)」では、文字通りフロアが揺れた。
アンコールは、白いブラウスを脱いだトーマスの哀愁漂うギターソロに続けて、「LE PAROLE LONTANE(レ・パローレ・ロンターネ)」をしっとり聴かせ、イーサンのドラムソロで盛り上げたあとで、もう一度「I WANNA BE YOUR SLAVE」を。本編よりさらにヒートアップした演奏になりダミアーノの歌も表情豊か。トーマスとヴィクトリアの姿が見えないと思ったらステージを降りてオーディエンスの目の前でプレイしていた。彼らもこのライブを存分に楽しんでいたようだ。
最後にダミアーノは、「初めて日本でプレイしたけどアメイジング! ありがとう!」と喜びを表し、「またね!」とステージを去った。そして先日開催された『SUMMER SONIC 2022』で、東京・大阪の数多くのオーディエンスをさらに虜にしたことはいうまでもない。
■リリース情報
マネスキン
『テアトロ・ディーラ VOL. I(来日記念盤)』
2022年8月3日(水)リリース
購入・配信:https://SonyMusicJapan.lnk.to/TD1JPRE
日本公式サイト:https://www.sonymusic.co.jp/artist/maneskin/