CUBERS、ミニアルバムで見せる5人の個性 春ツアーで感じたメンバーのありがたさを胸に舞台・フリーライブツアーに臨む
今年の5月からの約1年間を“CUBERS Fighting Pose Year! 2022-2023”と名付け、一歩も引かない攻撃的なモードで突っ走る進撃のCUBERS。4月には春ツアー『CUBERS SPRING TOUR 2022』を、5月にはメジャーデビュー3周年記念イベント『CUBERS SPECIAL FREE LIVE 2DAYS!!』を成功させ、次のターゲットは7~8月のフリーライブツアー『CUBERS Fighting Pose Year! SUMMER FREE LIVE TOUR』と、8月10日から14日に上演の初の5人主演舞台『BOX~箱から出してくれた君たちへ』(脚本&演出:鈴木おさむ)だ。そんなCUBERSから届いた最新ミニアルバム『CHOICE』は、表題曲「CHOICE」、舞台のテーマ曲「BOX」をはじめ、5人それぞれの個性をフィーチャーした全5曲。ノっている5人が語るCUBERSの2022年、そして気になる舞台とフリーライブの中身とは?(宮本英夫)
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ツアー初日の東京公演はマジで泣きそうでした。というか、泣きました。
――今年もあっという間に7月になりましたね。
綾介:もう1年の半分が過ぎましたね。
――上半期のCUBERSの活動には何点をつけますか。
末吉9太郎(以下、9太郎):えー、何点だろう? でも春ツアーがすごく良かったから……82点! ツアーと、あとは豊洲と川崎でやらせてもらったメジャーデビュー3周年記念のフリーライブが、いちばん大きな思い出です。
TAKA:春ツアーは大きかったですね。個人的に、メンバーがいることのありがたみを再確認できたというか、メンバーに感謝の気持ちを感じたツアーでした。応援してくださるみなさんにはいつも感謝しているんですけど、身近な人への感謝って、なかなかタイミングがなかったりするので、すごく良かったです。
――それは何か、そう思う出来事があったのですか。
TAKA:実はツアー初日の東京公演で、僕のコンディションが良くなくて、みんながいろいろサポートしてくれたんです。
春斗:TAKAが、ライブ中に足を攣っちゃったんですよ。でもアンコールがまだ2曲ぐらいあって、「どうする?」みたいな話をして。やるしかないから、踊りはなしにして、みんなで歌うだけにしました。
優:アンコールの拍手を聞きながら、話し合ってその場で決めて。すごくドラマチックな展開でした。
TAKA:マジで泣きそうでした。というか、泣きました。また、そのライブ中のみんなの表情がいいんですよ。
春斗:柄にもなく、みんなで集まって肩を組んで歌っちゃうみたいな。
TAKA:もともと踊る曲なのに、なぜか自然と最後にみんながキュッと集まって、寄り添って歌うという流れになって。本当に泣きそうだったんですけど、その時に優だけが、たどたどしくて、みんなに体をぶつけながら集まってきたんですよ。それを見て涙が引っ込みました(笑)。そこはスーッと集まって、横並びで5人が歌うのが理想じゃないですか。ほかの4人はできてたのに、優だけがボンボンぶつかってくるので、思わず笑っちゃいました。
優:本当にその場の感覚で、流れでやったんですよ。なんとなくの空気感で5人で集まろうって。でもそんなのやったことないから、「え、どの並び?」「このままでいいの? それともアー写の並び?」みたいな(笑)。しゃべることもできないから、「どっちだ?」っていう感じだったので。
TAKA:でもそれがあったおかげで、いいライブになったんじゃないかと思います。僕が言うのも何ですけど、すごくありがたいライブになりました。
優:「ピンチをチャンスに変える」じゃないですけど、個々の気持ちが違ったというか。要は、ダンスがなくなるわけじゃないですか。そうなると、パフォーマンスとしては一つパワーが落ちるわけですよ。立って歌うだけで成立させなきゃいけないから、「成立させなきゃ」という気持ちが一人一人にあって、それが功を奏してより良くなったんじゃないかなと思います。
――素晴らしいですね。そんな5人から届いた新しいミニアルバムが『CHOICE』です。これはどんな内容になっていますか。
9太郎:今までのアルバムの中で、いちばんいろんな曲があって、いろんなCUBERSが見られる1枚じゃないかなと思います。舞台のテーマ曲「BOX」も入っていますし。「BOX」は歌詞がヤバいです。
TAKA:正直言うと、本当にびっくりしました。
9太郎:でも、疲れてる時に聴くと本当に沁みるんで、聴いてください。疲れた大人に思いがけず沁みる曲です。
――「BOX」がテーマ曲になっている初の5人主演舞台『BOX~箱から出してくれた君たちへ〜』についてもお聞きしたいのですが。
9太郎:僕たちもまだ学園ものということしか知らないんです(※取材時期は6月下旬)。
TAKA:それと、テーマ曲が「BOX」ということと、主人公が春斗ということ。今回のミニアルバムは、一人一人がセンターの楽曲があるんですよ。「BOX」は春斗くんがメインで、歌い回しも多いし、舞台のビジュアルもセンターに立っているので、話の軸になるんじゃないかな? と。でもどんな内容になるかはまだわからないです。
――かなりスリリングですね。
TAKA:ほんと、スリリングですよ。しかも5人しかいないから、ほぼ出ずっぱりだと思うので、セリフ量がえげつないことになると思います。5人だけの舞台は、まだやったことがないので、怖いです。脚本・演出の鈴木おさむさんも、CUBERSに携わっていただくのは今回が初めてですし。
仮歌を初めて聴いた時に胸が痛くなるような感じがした
――放送作家で、小説家で、演出家で、多彩な方ですね。ではミニアルバムの話に戻って、一人ずつメインの曲を語ってもらいましょう。まず1曲目「CHOICE」は、歌い出しから考えて、TAKAさんがセンター?
TAKA:そうです。この曲は、いろんな人生の選択=CHOICEがテーマになっているんですけど、すごく前向きになれる楽曲で、どんな選択でも肯定してくれていいなと思ってます。サビのメロディも耳に残りやすい、口ずさみたくなるものです。歌詞は鈴木おさむさんに書いていただいたんですけど、〈いいんです〉と繰り返すところも耳に残りやすいし、人生って選択の連続じゃないですか、その進んだ道を肯定してくれる歌詞で、すごくパワーを持っているなと思います。〈いいんです〉のところは、みんなで真似しやすい振付で、よりキャッチーな部分になってますね。イントロはシャッフルダンスという振付で、CUBERSとしてはあまりやったことがないので、楽曲としてまた新たなものになったなと思います。落ちサビの〈急ハンドルな人生〉のところも、車に見立てた振付になっていて、遊び心溢れる感じになっているので、ライブでも盛り上がる曲だと思います。声はまだ出せないですけど、CUBERSのライブは、振り真似してもらって楽しむのが特徴の一つなので、ぜひみなさん真似していただいて、楽しんでほしいと思います。
――では次の「予感」、これは9太郎さん?
9太郎:はい。聴いた瞬間に「あ、CUBERSだ」という、CUBERS感をすごく感じてもらえる曲かなと思います。歌詞は僕たちのことというか、僕のことを書いてくれたのかな? と思ってしまうくらい、寄り添ってくれているので、レコーディングの時も素直に歌えました。
――〈霞んでいった偶像の姿〉など、重い言葉が並んでいて、メッセージ性の強い歌詞です。
9太郎:特にAメロの歌い出しは、仮歌を初めて聴いた時に胸が痛くなるような感じがして、「ちょっと一回再生するのを止めようか」みたいな感じでした。サビの最後に〈ただ一つだけ、予感なら幕の先へ〉という歌詞があるんですけど、これは自分たちだけではなくて、聴いてくださる方それぞれに置き換えられると思います。歌詞でも歌っているように、大変なこととか、よくわからなくなっちゃうようなこととか、先が見えないこと、不安な日々など、誰にでもあるじゃないですか。でもそこで唯一の救いは「予感を感じられるかどうか」じゃないのかなと思ったので、ここのフレーズが僕にとっての救いですね。