King & Prince、AKB48……ハイレベルなアイドルダンス、なぜバズる? プロたちの“踊ってみた”動画も要因に
King & Prince「ichiban」、AKB48「根も葉もRumor」といったアイドルのダンスがバズを起こしている。
これまでも、AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」では様々な団体によるダンスカバーが行われたり、アイドル以外でも星野源「恋」や三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE「R.Y.U.S.E.I.」など、真似しやすいダンスとともに楽曲が流行した例は枚挙にいとまがない。TikTokがトレンドを生むようになってからは、ひらめ「ポケットからきゅんです!」やChinozo「グッバイ宣言」を筆頭に、簡単な手振りが楽曲とともに流行り、多くのユーザーが踊って楽しむ例はさらに増加した。
しかし昨今、KREVAが作詞作曲、振付は世界的ダンサーのRIEHATAという布陣で話題を呼んでいるKing & Prince「ichiban」や、グループ過去最高難度の“どえらいダンス”が注目を集めるAKB48「根も葉もRumor」など、アイドルグループがこれまで以上に激しいダンスに挑戦。それがTikTokをはじめとする動画プラットフォームでバズを巻き起こしているのだ。
アイドルに限らず、世間のダンスへの注目度はここ数年増している。ダンス&ボーカルグループの数は増加し、日韓を中心に盛り上がったアイドルやアーティストのオーディション番組では、歌と同時にダンスのスキルも重視される様子が放送された。そしてなにより、高いクオリティのパフォーマンスを繰り出すK-POPシーンの影響も大きいだろう。各所でハイレベルなダンスが注目されている中、アイドルの踊りがよりハイレベルでダンサブルな方向に変化していくのも自然なことだと考えられる。
とは言え、これまでもAKB48は「Beginner」や「UZA」など難易度の高いダンスを魅力に掲げた楽曲を発表しており、ジャニーズにしてもアクロバットを得意とするA.B.C-Zや、デビュー当時から激しい振りで魅了したSnow Manなど、様々なアプローチでアイドルとダンスは結びつきを強めてきた。その時々で注目を集めた各事例だが、「ichiban」「根も葉もRumor」の2曲がこれまでと異なるのは、既存のファンを驚かせただけで終わらなかったことだ。
数年前のTikTokでは、音楽の雰囲気や歌詞、やさしい振りが注目を集め、多くの一般ユーザーが動画を投稿する形でバズが生み出されることが多かった。しかし現在は、そんなTikTokの盛り上がりを見た多くのアイドルやアーティスト、クリエイターが公式アカウントを介して動画を投稿。今回バズを起こしたダンサブルな2曲も、そうした公式アカウントの数々を中心に盛り上がりを見せている。