Snow Man、圧倒的大差でシングルチャート首位獲得 色彩豊かな情景描写、聴き手へ直接語りかける親密性

参照:https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2022-07-25/

 7月25日付のオリコンシングルチャートによると、Snow Manの『オレンジkiss』が830,163枚を売り上げ1位を獲得。続いて、OCHA NORMAの『恋のクラウチングスタート/お祭りデビューだぜ!』が95,548枚で2位、ボイメンエリア研究生の『BURNING DANCE-バニダン-』が44,103枚で3位を記録。Snow Manが圧倒的な大差で首位に立つ週となった。

 『オレンジkiss』はSnow Manの7枚目のシングル。表題曲はメンバーの岩本照主演の映画『モエカレはオレンジ色』主題歌で、どこか切ないサウンドのなかにも力強いビートが印象的なポップナンバー。綺麗なピアノの音色を軸としたサウンドにストリングスの響きが彩を与えている。

 歌詞は“色”にまつわる言葉がふんだんに用いられており、〈オレンジ色の空の下で〉〈真っ白な今日を染めてく〉〈君にとって今の空は/どんな色?〉〈だけど僕らの色は変わらない。〉といったように情景を色彩豊かに描写したり、君と僕との関係を色にたとえるなど、視覚的な表現が特徴。

 また、サビのフレーズに顕著なように、句読点を多用して手紙やメッセージ風に表現している点や、語りかけるような口調で綴られている点もポイントだ。

〈そのまなざしで、/そのぬくもりで、/君の今までを教えて。/甘いとこも、苦いとこも/抱きしめて、守るから。〉

 これにより歌い手から聴き手、あるいは読み手へと直接伝えているような親密な印象が与えられる。さらに「まなざし」や「ぬくもり」といった言葉を、漢字を使わずにあえて平仮名表記にしている点も面白い。これは読み手にやさしいイメージを与えている(字面的にも「ま」や「ぬ」は丸みを帯びていて柔らかい)。

 細かい部分ではあるが、こうした表記の一つひとつにまでこだわることはまったく無駄ではない。なぜなら、ジャニーズのようにテレビ披露の機会が多いアーティストの場合、テロップで歌詞を流しながら歌唱することがほとんどのため、歌詞カードを見ながら音楽を聴く習慣が薄れつつある今でも十分に大きな意味を持つからだ。むしろこうした細部に込めたものこそ、聴き手の印象に関わってくるだろう。

Snow Man 「オレンジkiss」/ Orange kiss MV YouTube Ver.

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