Mrs. GREEN APPLE、2年半ぶりライブ『Utopia』でさらけ出したありのままの心 晴れやかな音楽とともに未来へ

しかしMrs. GREEN APPLEは、諸行無常の真理とともに“傷つくことがあっても愛することを諦めたくない”と歌い続けてきたバンドだ。この日のライブから読み取れたのは、やがていなくなる他者に触れるのは怖いが、それでも一緒にいたいと願う気持ち、すなわち愛と覚悟。Team“S”のダンサーとともに大森が歌い踊り、ソロ回しで魅せた「ダンスホール」は、悲哀も含めてこの人生を踊っていこうというメッセージが頼もしく感じられたし、「フェーズ1大好きだし、すごく楽しかった。青春でした。でも青春は終わったわけではなくて、また新しい出会いや別れを繰り返していくことが生きていくことだと思っています」というMCとともに“僕らにとっての青春ソング”と紹介されたフェーズ1最後の楽曲「Theater」もまた、全てを抱きしめるような佇まいを見せた。



メジャーデビューからまだ7年のバンドだ。今後も活動を続けていく中で大きな壁にぶつかる時はまた来るかもしれない。その上で、癒えない傷を抱えながらでもこの先の人生を生きていくのだと堂々と宣言するようなライブだったし、このライブを終えたからこそMrs. GREEN APPLEはこの先へ進むことができるはずだ。「毎日生きることが大変な人の味方でいたいし、味方でいてほしいです。みんなで明日を超えていきましょう。頑張ろう!」(大森)と、LEDに咲く花々をバックに鳴らした最後の曲は「ニュー・マイ・ノーマル」。温かな思い出が詰まった7年間への感謝、そして未来へと向かう意志を形にした晴れやかな音楽とともに、フェーズ2のMrs. GREEN APPLEがスタートした。























