泰葉「フライディ・チャイナタウン」がバイラル急上昇 リバイバルヒットした今改めて注目したい独自のグルーヴ感

 泰葉は、1981年に「フライディ・チャイナタウン」でデビューしたシンガーソングライターだ。今、改めて、彼女の楽曲を聴いて思うのは、メロディメイカーとしての才能と、歌声の良さだ。その両方で、聴き手に忘れられないインパクトを残す。歌い出しの一音目からパンチを出せるのも魅力だ。イントロからベースラインが印象的な太いグルーヴが展開する同曲は、歌詞の体言止めや、ワンワードの中でメロディに対する音の置き方をあえて少しずらしたり、歌い出しにほんの一瞬隙間を作ったり、言葉の終わりを声を張らず投げ出すような歌唱法で、独特のグルーヴを発している。ゆえに、グルーヴィな楽曲に埋もれることなく、歌声を主役に据えることに成功している。

 ロングトーンのビブラートなども含めディレイしてもソウル寄りにならない泰葉の独特のグルーヴ感が、今のフロアミュージックと相性が良かったのではなかろうか。ならば今後日本のクラブシーンに、また新たな枝葉が生まれるのでは――そんなことまで考えてしまった、かなりワクワクする今回のバイラルチャートであった。

※1:https://realsound.jp/2022/06/post-1046018.html

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