乃木坂46 賀喜遥香、万人を魅了する純真さ 1st写真集『まっさら』が驚異的な売上を記録した理由

 乃木坂46 賀喜遥香の1st写真集『まっさら』が6月7日に刊行され、驚異的な売り上げを見せている。

 初版は16万部というロケットスタート。これは発売元の新潮社136年の歴史で写真集としては最多の部数となる。さらに文芸雑誌『波』創刊55年の歴史で初めて、女性アイドルとして単独で表紙を飾るなど、異例づくしの記録を作りながら、発売前に3度の重版。発売後の6月10日にはさらに1.5万部の増刷が決まり、発行部数はトータル20.5万部に達している。

 なぜこれほどまでに多くの人が賀喜の写真集を手にしているのだろうか。その理由は、実際に『まっさら』を開いてみれば自ずと見えてくる。

 宮古島と東京で撮影された『まっさら』は、賀喜のやりたいことが詰まった、彼女の人柄が伝わってくる一冊だ。表紙でも炸裂している賀喜の最大のトレードマークである笑顔は、もちろんページ本編でも随所で輝きを放っている。フェイスアップのカットは、目が合うような錯覚に。制服を着た彼女が青空の下、満面の笑みを浮かべているショットはまるでカルピスのCMのような爽やかさがあり、それでいて徐々にギアを上げていく艶やかな姿とは対照的な、大人の女性と少女との間で揺れ動く20歳という年齢の今を閉じ込めた作品と言える。賀喜お得意のイラストもあり、メンバーにも見せたことのない髪型やドキッとするような表情もあり、鼻に泡をつけたあざとショットもあり。ページをめくるたびに見たことのない、新しい賀喜に出会える写真集だ。

 『まっさら』を通して感じるのは、その笑顔は賀喜の純真な心があってこそだということ。連続する数百のカットで構成された写真集全体にそれは読後にこそじわっと湧き出てくるが、例えるならば今年2月に放送された『乃木坂工事中』(テレビ東京系)での「バレンタイン大作戦」企画。そこで賀喜はグループ加入前から尊敬し、この『まっさら』でも猫と戯れるショット(ちなみに賀喜は猫アレルギー)など多くのオマージュが見受けられる写真集『忘れられない人』でも知られる山下美月と両思いとなった。しかし、齋藤飛鳥をはじめ先輩メンバーが自身に連絡をしてきていたのは、企画のためのロビー活動だったことを察すると賀喜は途端に大粒の涙を流してしまう。メンバー愛が滲む一幕でもあるが、気持ちを切り替え「おかげでたくさん仲良くなれました」と再び笑顔に戻っていく姿は短い時間で賀喜の純粋さを十二分に伝えた、多くのファンの記憶に刻まれているワンシーンだ。

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