T.M.Revolution、Aqoursらが名演届けた2日間 『アイカツ!』『ラブライブ!』……愛に溢れた『バンナムフェス2nd』完全レポ
2日目、前日より気温が下がり、雨も予報される生憎の天気となったが、多くの人が熱量と期待感たっぷりに来場した。
トップバッターは『アイドルマスター シャイニーカラーズ』だ。1曲目は出演メンバー揃っての「シャイノグラフィ」、続けてnoctchill「いつだって僕らは」、SHHis「OH MY GOD」、放課後クライマックスガールズ「太陽キッス」、Straylight「Hide & Attack」、illumination STARS「スマイルシンフォニア」、ASTROEMERIA「ハピリリ」、L‘Antica「Black Reverie」と、ユニットメドレーを立て続けに披露。アカペラやダンスパフォーマンスでユニットの特色や絆の強さを打ち出し、個性を強く印象づけた。ラストは全員揃っての「Dye the sky.」。各メンバーがパワフルなボーカルで聴かせ、炎の特効も手伝い、エネルギッシュな一面を見せ客席の温度を上げた。
『アイドルマスター SideM』は「Growing Smiles!」からスタート。赤・黄・青とそれぞれ属性の衣装に身を包みステージに並び立ち、力強い歌声とキラキラと輝くダンスを披露。暖かく大きな拍手で迎えられた。続いてメンタルチーム「リトルハピネス」、インテリチーム「ANYWHERE」、フィジカルチーム「RED HOT BEAT!!」と属性曲メドレーが歌われた。その属性の特徴が活かされたパフォーマンスで会場を盛り上げる。
さらにC.FIRST「We're the one」、FLAGS「夢色VOYAGER」とユニット曲が披露されると、観客の一体感が増してゆく。最後の曲はSide Mはじまりの楽曲「DRIVE A LIVE」を登壇キャスト全員で披露。客席も振りを覚え、最高の一体感でライブを終えた。
感覚ピエロは『テイルズ オブ アライズ』の関連曲「HIBANA」、「モノクロセンチメンタルビリーバー」を熱演。モニターに映し出されたムービーと楽曲のストーリー性がマッチした、パワフルな演奏で聴かせた。
バンダイナムコにゆかりの楽曲が2曲しかないと言い、「みんなと一緒に楽しめる楽曲を必死に用意してきました」と今日のためにアレンジされた『アイドルマスター SideM』の「Beyond The Dream」が演奏される。ボーカルの横山直弘によりワンコーラス歌われると、SideMのメンバーがステージに登場し歌唱した。誰も予想ができなかった驚きのコラボレーションだが、バンドサウンドとSideMの相性の良さや、感覚ピエロの音楽的センスや技術を広く知らしめる見事なパフォーマンスとなった。
1日目とは別メンバーが出演した『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』は、2日目もユニット曲を披露。ダンスミュージックをハイレベルなダンスで魅せたDiverDiva「THE SECRET NiGHT」「SUPER NOVA」、花があしらわれたブランコを使ったパフォーマンスや美しいコーラスで聴かせたQU4RTZ「Swinging!」「Sing & Smile!!」と、ギャップのある2ユニットがそれぞれの存在感を示した。最後は「TOKIMEKI Runners」をパフォーマンス。一糸乱れぬダンス&ボーカルで会場を盛り上げた。
5つのアイドルマスターブランドから選出された総勢10名による『THE IDOLM@STER FIVE STARS!!!!!』。天使の羽のモチーフがあしらわれた白い衣装は、それぞれの作品の特徴が織り込まれ、統一感の中にも個性を感じさせる。男女混合ボーカルの良さが生かされた「VOY@GER」、かわいさを爆発させた「POPLINKS TUNE!!!!!」と続けて披露。最後に歌われた「なんどでも笑おう」は、ファンを笑顔にしたいという『アイドルマスターシリーズ』としてのメッセージがダイレクトに伝わる、感動的なステージとなった。
続いて登場したのは、『テイルズ オブ』シリーズの楽曲を数多く担当しているDEENだ。圧倒的な歌唱力で『テイルズ オブ ハーツ』のテーマソング「永遠の明日」をじっくり聴かせ、ハイトーンを駆使したロックナンバー「ミライからの光」「間違いない世界」で会場を盛り上げる。ラストは25年前にリリースされた『テイルズ オブ デスティニー』のテーマソングである「夢であるように」。シリーズ屈指の人気曲であることに加え、ステージで奏でられる美しい鍵盤の音色と爽やかなボーカル、色褪せないメロディは名曲が名曲たる所以を感じさせ、胸を打たれたファンも多かっただろう。
『ラブライブ!サンシャイン!!』のAqoursは今回4人編成での参加となった。フラッグを使ったパフォーマンスとキレのいいダンスで一気に惹きつけた「Aqours Pirates Desire」、ダンスに加え、客席を煽り続けた「スリリング・ワンウェイ」とハードな2曲を聴かせた。MCでは会場名にちなんで“ZOZO”の人文字を作り、拍手でのコールアンドレスポンスを求めファンを楽しませるなど、エンターテイナーとしての実力を余すところなく発揮する。後半は「JIMO-AI Dash!」「MY舞☆TONIGHT」と気温上昇必至の楽曲を披露。自分達で考えたという今回の熱いセットリストは、陽が落ちてくる中でもオーディエンスの熱気を上げ続けた。
次に登場したのは『アイドルマスター 765プロオールスターズ』。1曲目は「CHANGE!!!!」だ。キャスト陣はそれぞれのキャラクターにちなんだ色鮮やかな衣装で登場。ペンライトもカラフルに揺れる。長く愛されてきた楽曲だけあり、客席の盛り上がりはかつてない熱量となった。
続いて、3グループに分かれて楽曲が披露された。原曲オリジナルキャストによる「Fate of the World」は歌唱力と強力なエネルギーを感じさせる。「『キラメキラリ』いくよー!」というボイスには、客席からも大きなどよめきが起こり、客席がオレンジ色に染まる。高槻やよい(CV:仁後真耶子)のソロ曲だが、今回は秋月律子役の若林直美とのデュエットで披露された。さらに名曲「my song」のイントロが流れるとオーディエンスが息を呑む。さすがの表現力とハーモニーに、会場は感動の渦に包まれた。
ラストは、振り付けが増えた2022年バージョンだという「自分REST@RT」。最後に、天海春香役の中村繪里子が「これが今の私たち! アイドルマスター765プロオールスターズでした!」とシャウトし、それぞれが感謝の言葉を口にしながらステージを去っていった。実力者揃いのキャスト陣であっても一切手抜きがないパフォーマンスに、オーディエンスの熱気が混じり合う。長く愛されてきた歴史を感じさせる圧巻のステージであった。
『機動戦士ガンダム40周年プロジェクト』のスペシャルゲストとして、SUGIZO&INORAN from LUNA SEAが登場。披露されたのはLUNA SEA「THE BEYOND」。ガンダムシリーズの名場面を映したムービーと、LUNA SEAの映像・音源に合わせた生演奏だ。特殊な編成となったが、楽曲の持つ力と生演奏の迫力が加わり、壮大な歴史と物語を感じさせるパフォーマンスであった。
今回のフェスのトリに登場したのは、T.M.Revolution 西川貴教だ。『機動戦士ガンダムSEED』のOP曲「INVOKE -インヴォーク-」、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』のOP曲「ignited -イグナイテッド-」と、誰もが知るヒット曲を立て続けに披露。パワフルなボーカルを分厚いバンドサウンドにのせ、場を圧倒してゆく。
「会いたかったです! 3年間この瞬間を待ち続けていました!」とこのフェスに対する熱い想いを吐露した西川。映画化を控える『ガンダムSEED』シリーズや、コロナ禍における2年間の情勢について触れた。「いろんな思いがあって、人が人のために作ったもの、2次元だったり3次元だったりする垣根はないと僕は思う。すべて血の通った想いだと思ってます」と語り、「この手が作るもの……そんな思いを込めてこの曲を」と、ガンプラ30周年公式テーマソングである「Imaginary Ark」を熱唱。今回のフェス随一の感動的な時間となった。
最後に「デカい花火ぶち上げんぞ!」と叫ぶと、SUGIZOとINORANが再びステージに登場。歴史的なコラボレーションが実現したラストナンバーは「Zips」。T.M.Revolutionらしい疾走感に加え、SUGIZOとINORANが個性の強い音色を重ねていく。このコラボでしか生まれないであろう、唯一無二のサウンドだ。夜空に美しい花火が上がり、会場の熱気は最高潮に達する。最後にふさわしい熱量のパフォーマンスで、2日間にわたったフェスの幕を閉じた。
すべての参加者の強い愛情が感じられるフェスだった。ファンの気持ちを代弁するかのような秀逸なMC2人とゲストの楽しいトークコーナー、フェスならではの予想外のコラボやレアなパフォーマンスも、多くの人を新たな作品や音楽の世界に導いたことだろう。音楽が物語やキャラクターとの思い出を呼び起こし新たな記憶を刻み込むような、愛に溢れた2日間であった。
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