櫻坂46、DISH//、ITZY、新山詩織、ClariS……4月6日リリースの新譜5作をレビュー

新山詩織『I’m Here』

 〈冬が終わり/春の香りがする〉(「Smile for you」)。アカペラで歌われるこのフレーズが聴こえてきた瞬間、彼女の歌の世界に引き込まれ、豊かな感動に包まれる。2021年末、約3年ぶりに再始動した新山詩織。5年半ぶりの新作にして、初めてのセルフプロデュース作となる6曲入りミニアルバム『I’m Here』には、この数年間に繰り返してきたであろう自問自答や葛藤、その末に辿り着いた“自分らしく、楽しく音楽を奏でたい”という意思が強く刻まれている。アコギと歌を軸にしながら、シューゲイズ系やジャジーなサウンドにまで広がった音楽性、そして、伸びやかさと力強さを増したボーカルも印象的。この作品を起点にして彼女は、新たなキャリアを重ねていくことになりそうだ。(森)

ClariS『Parfaitone』

 アルバム冒頭を飾るのは、なにわ男子「初心LOVE」をはじめとした数々のヒット曲を世に送り出す栗原暁(Jazzin'park)が制作に参加した「Twinkle Twinkle」だ。レトロなテイストのダンスチューンで、クールなシンセサウンドに溶け合う2人の歌声が心地良い。次に注目すべきは、『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』関連の「ケアレス」「アリシア」「シグナル」が続く前半の展開で、この3曲を通してClarisと『まどマギ』シリーズの深い絆を再確認することができる。そして特筆すべきは、GLAYのTAKUROが提供した「瞳の中のローレライ」だ。激しく轟くロックサウンドを追い風にするようにして届けられる2人の歌声は非常にしなやかで力強く、歌詞にもあるように、まさに〈真新しい扉開く〉新境地の楽曲と言える。(松本)

ClariS 『Parfaitone』全曲試聴トレーラー

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「連載」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる