BE:FIRST、初ワンマン映像から伝わるプロ意識 今こそ知っておきたいパフォーマンスの魅力

 BE:FIRSTのデビューの2日後、11月5日に行なわれた『“FIRST” One Man Show -We All Gifted.-』の様子が収められたBlu-ray&DVDが発売中だ。4月24日に半年ぶりのワンマンライブ『"Bye-Good-Bye" One-day One Man Show』も決定した彼らのパフォーマンスの魅力について、本作を軸に考えたい。

 たった48時間前にデビューしたばかりのグループにも関わらず、このパッケージに映っているBE:FIRSTは紛れもない“プロ”だ。本編は、デビューシングル表題曲の「Gifted.」でスタートする。イントロが流れ、7人が姿を現して1ポーズ挟み、歌い出すまでの尺があまりにもぴったりで、ライブのオープニングにすることを想定して作られた曲のような感覚すら覚える。そして、メンバーたちのダンス、音源が流れているのではと思ってしまうほどの歌唱力、気合が入った佇まい、世界観に入り込んでいる表情、どれをとってもよく磨き上げられており、「新人だから」なんて甘えは一切見えない。まさに彼らの「Gifted(=天賦の才)」を堪能するにはうってつけの楽曲だ。

 次の曲に移る前にSEが流れるが、こうした曲間もライブの流れを作るピースの一つ。プロデュースしているSKY-HIの感性に脱帽する。そして始まる「Move On」。この曲も激しめの楽曲だが、SOTAとRYOKIのラップでさらにアクセルが踏み込まれていく印象だ。見せ方も見事で、SHUNTOはジャケットを片方の肩から外してみたり、色気のある声色で歌ってみたり。RYUHEIは口元を隠してみたり、悩ましげな表情を見せたり。「本当にティーンネイジャーなのか?」と思ってしまうほどだ。そして彼らの原点のような楽曲「To The First」へと続く。JUNONの優しく透明感のある声、LEOの真っ直ぐな歌、MANATOの器用さが垣間見える歌唱と、それぞれの魅力を発揮し、SKY-HIの原曲とは違った表情に仕上がっている。だが1mmたりとも手を抜かず、全身でパフォーマンスを見せる姿は、彼らが間違いなくSKY-HIイズムを引き継いでいることの証拠になっている。

 ここでオーディション『THE FIRST』の映像が挟まれるのだが、すでに今とメンバーの顔付きが違っていることに驚く。こんなにも短期間で人は変わるのだ。そして、彼らがそれほど真剣に取り組んできたという裏付けでもある。映像が終わり、雰囲気がガラリと変わってスタートしたのは「Be Free」。メンバーたちの表情や歌い方、ダンスもパッと明るく、軽やかに変わっている。そしてタオルを持って「First Step」へ。「タオルを持ってない人はグーでもいいですよ」というLEOの配慮も嬉しい。会場にいる全員でタオルを回しているのを見ると、こういった一体感がファンとアーティストの絆を強めるとともに、ライブのリピーターを増やしていくのだろうと感じる。

 MCでは会場の隅々まで観客を見て回る姿が印象的だ。ほっこりするやり取りの後、SOTAが「『THE FIRST』、BESTY(ファン)、SKY-HIさん、3つの素晴らしい存在にBE:FIRSTから感謝の思いを伝えます」と言ってラップを挟み、「Kick Start」が始まる。明るいサウンドに乗って楽しみながらパフォーマンスする7人を見ていると、彼らの明るい未来が見えるかのようだ。

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