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A.B.C-Z、10周年ベストアルバムがチャート首位獲得 “DVDシングル”が作り出した音楽性とパフォーマンスの特別な味わい

参照:https://www.oricon.co.jp/rank/ja/w/2022-02-14/

 2022年2月14日付のオリコン週間アルバムランキングで首位を獲得したのは、A.B.C-Z初のベスト盤『BEST OF A.B.C-Z』で推定売上枚数は54,392枚。続いて2位には中島みゆきのライブアルバム『中島みゆき 2020 ラスト・ツアー「結果オーライ」』が登場し、40,311枚を売り上げた。

 今週のトップ10は10作中8作が初登場で、ざっと並べていくと4位 7ORDER『Re:ally?』(28,843枚)、5位 milet『visions』(26,437枚)、6位 ØMI『ANSWER...』(20,711枚)、7位 ワンダーランズ×ショウタイム『ワンダーランズ×ショウタイム SEKAI ALBUM vol.1』(18,912枚)、8位 布袋寅泰『Still Dreamin’』(12,378枚)、9位 鈴木愛理『26/27』(10,760枚)となる。初登場以外では、前週に初登場1位で142,041枚を売り上げたAdo『狂言』が今週も36,844枚を売り上げて3位にランクインし、存在感を放っている。長期的なヒットになるだろうか。

 さて、今回取り上げるのは首位を獲得したA.B.C-Z『BEST OF A.B.C-Z』。2012年のデビューから数えて10周年を迎えた今年、満を持してリリースした3枚組という大ボリュームのベスト盤だ。このチャート連載でよく取り上げてきたこともあって、ここ数年、ジャニーズ事務所のグループによる作品を聴く機会が増えていた。しかし、A.B.C-Zの作品としっかり向き合うのはこれが初めて(のはず)。バラエティ番組で活躍するメンバーを目にしたことは何度もあったと思うのだけれど。活動をぎゅっと凝縮したベスト盤でまずは入門、というつもりで聴いてみた。それが予想よりもずっと良かった。本当に。

A.B.C-Z「Za ABC〜5stars〜」ミュージックビデオ

 A.B.C-ZはCDデビューより先にDVDでデビューを飾ったグループだ。『BEST OF A.B.C-Z』冒頭に収められた「Za ABC〜5stars〜」が2012年のデビュー曲で、CDのリリースは2014年のアルバム『from ABC to Z』が初めて。CDシングルのリリースはさらにその1年後、2015年の『Moonlight walker』が最初。こうした字面だけを追うと、なぜそんなに変則的な活動をしていたのだろう? と素朴な疑問が沸いてくる。けれど、実際にその時期の楽曲を聴いてみるとかなり合点がいく。

A.B.C-Z「Moonlight walker」ミュージックビデオ

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