SEKAI NO OWARI、MONDO GROSSO、OCTPATH、BiSH、YUNHO from 東方神起……2月9日リリースの新譜5作をレビュー

 毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は2月9日リリースのSEKAI NO OWARI『Diary』、MONDO GROSSO『BIG WORLD』、OCTPATH『IT’S A BOP』、BiSH『ぴょ』、YUNHO from 東方神起『君は先へ行く』の5作品をピックアップした。(編集部)

SEKAI NO OWARI『Diary』

 SEKAI NO OWARIから2022年第1弾シングル『Diary』が到着。Netflixシリーズとして配信されている恋愛リアリティ企画『未来日記』の主題歌として書き下ろされた表題曲は、作詞をSaori、作曲をSaoriとNakajinが担当。重厚なストリングス、クラシカルなピアノの旋律とともに、大切な人との出会いと別れ、そして〈どんなラストでも/君に逢えた それだけで僕は〉という思いをドラマティックに描いている。現在行われている全国アリーナツアー『BLUE PLANET ORCHESTRA』でも大きな感動を生み出しているこの曲は、セカオワ史上、もっともオーセンティックなラブソングだと言っていい。楽曲の中心はもちろん、Fukaseの歌。歌詞を丁寧に紡ぎ、ダイナミックな感情表現につなげるボーカルは今も深化を続けているようだ。(森)

SEKAI NO OWARI「Diary」

MONDO GROSSO『BIG WORLD』

 どんぐりず、CHAI、suis(ヨルシカ)、齋藤飛鳥(乃木坂46)、中納良恵(EGO-WRAPPIN’)、田島貴男(Original Love)、PORIN(Awesome City Club)、中島美嘉など、ジャンル、ジェンダー、世代を超えたシンガーをフィーチャーしたMONDO GROSSO(大沢伸一のソロプロジェクト)の約4年ぶりのニューアルバム。ハウス、アシッドジャズ、ネオソウル、エレクトロニカを縦横無尽に駆け巡りながら、それぞれの歌とメッセージを鮮烈に打ち出す手腕は、本作においてさらに研ぎ澄まされている。個人的ベストトラックは、大沢のビートメイク、坂本龍一のピアノ、UAのリリック、満島ひかりの声の共演による「IN THIS WORLD feat. 坂本龍一」。現代音楽とダンスミュージックが邂逅する音像とともにこの世界における愛を描いたエポックメイキングな楽曲だと思う。(森)

MONDO GROSSO / IN THIS WORLD feat. 坂本龍一[Vocal:満島ひかり]

OCTPATH『IT’S A BOP』

 人気オーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』(TBS系)の元練習生8名からなるボーイズグループのメジャーデビューシングル。本作の表題曲はカップリングの「Be with you」とともに、ドラマ『ケイ×ヤク』(読売テレビ/日本テレビ系)の主題歌にも起用されている楽曲。好戦的なヒップホップのビートから始まり、力強く歌いあげるサビへと至る展開は、躍動感にあふれていて聴きごたえ十分。〈一筋の PATH 進むだけ〉〈D’D’DoからDo まで8つの音鳴らせ〉と、「8人(OCT)ならではの道(PATH)をファン共に歩む」というグループ名へ込めた思いを歌詞でも表現した、決意の1曲となっている。激しくも芯の強さを感じさせるパフォーマンスを武器に、ボーイズグループ群雄割拠の時代に一石を投じる存在となることを期待したい。(渡部)

【4K】OCTPATH - 「IT’S A BOP」Official Music Video (『ケイ×ヤク-あぶない相棒-』主題歌)

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