ゴールデンボンバー 鬼龍院翔、バンド仲間や後輩らとの“ゲテモノ”ツアー フリーダムなパフォーマンスに大満腹
ゴールデンボンバー・鬼龍院翔(Vo)らが出演するイベントツアー『ワックワク!ゲテモノ大満腹ツアー』が始まった。鬼龍院の昔からのバンド仲間や事務所の後輩が出演する、アットホームなイベントツアーである。これまでも『クズ野郎達の傷の舐め合い思い出作りツアー』(2019年)、『クソイベ』(2020年)など、自虐的なワードを冠した同趣旨のツアーが行われてきた。『ワックワク!ゲテモノ大満腹ツアー』の神奈川公演は1月28日、29日の2日間に開催。本稿では29日の模様をレポートする。
会場となった神奈川 CLUB CITTA’にたどり着くと、鬼龍院自身が筆をとったという「会場内会話・飲食禁止」のポスターが目に入る。ロビーの物販では鬼龍院のようなメイクを施された「呼び込みくん(ドラッグストアなどに置いてあるBGMを流す機械)」が本人の声を録音したアナウンスとともに、「ポポーポポポポ♪」とお出迎えしてくれる。声の出せないこのご時世だからこそのサービス精神が窺える。
開演時刻になると、まずは前説として鬼龍院が登場。基本的な注意事項などを改めて伝え、これから出てくるJin-Machineに対して「昔から一緒にやっている仙台のバンド、ずっと“ブレイク前夜”と呼ばれている、そういう意味でもワクワクしますよね」と想いを語った。
そして、Jin-Machineがドタバタと登場。「拍手が生命線です!」と呼びかけるfeaturing16(MC・Vo)。拍手が広がると、チャン、チャッチャッチャッ! と往年のテレビ番組のノリで締める。featuring16による流暢なメンバー紹介を経て、1曲目は「現場猫のうた」。そう、あの工事用ヘルメットを被ったネットミームキャラを愛してやまないことから生まれたというファンアートソングである。「ヨシ!」といっても事故は起こってしまう不条理を歌う曲だが、まさかのここで機材トラブルにより中断。どうして……。
そんなピンチにもめげることなく、featuring16とマジョリカ・マジョルカ・マジカル☆ひもり(ギタ―――(゚∀゚)―――!!・Gt)を中心に持ち前のトークスキルで場をつないでいく。このツアーの出演者全員のアーティスト写真を比較して「自分たちが一番ヴィジュアル系っぽい格好をしている」と気づいたというfeaturing16。なお、現在の衣装やメイクはthe GazettEのRUKIを意識しているという。
そんなこんなでfeaturing16がゴールデンボンバーとの出会いを一通り語った頃に、無事トラブルから復帰。ご安全に! 気を取り直して2曲目の「LostCoørdination」へ。現代的ヴィジュアル系ヘヴィロックサウンド(それこそ前述したバンドのような……)で会場を揺らす。そして安全運転への想いを込めた「セーフティードライバー'`ィ (゜д゜)/」で盛り上げ、「環境デストロイ」ではあっつtheデストロイ(破壊・Vo)が環境問題をデスボイスで畳み掛ける。
続いては合唱風オープニングからルーベラ・木村・カエレ(ドラミ・Dr)のシンバルを合図にメタル調へと急展開する「がんばれ!桜、アディオス」。その後もラップが始まったり突然壮大になったりする曲調、熱いメッセージの歌詞、その上常軌を逸した学校行事の思い出や、校長先生の正体が宇宙人だったりビームを出すなど曲中エピソードの情報量の多さが見どころだ。さらには衣装のズボン部分を肩まで伸ばして着用し、謎の動きをみせるfeaturing16。the GazettEはそんなことしないと思う。転換中のトークでも「どこがRUKIさんなんだよ」と鬼龍院に突っ込まれていた。それは本当にそう。
新旧の楽曲を余すところなく披露し、ラストはパワーあふれる「昆虫すごいぜ!」で締めくくった。