Sexy Zoneメンバー分析 第5回:マリウス葉、夢に向かって成長し続ける末っ子 グループを包み込む美しい感性
一つ、幸せな誤算があった。マリウスは決して「まだ子どもだから」「まだ日本に慣れていないから」かわいらしいのではなかった。身長は180cmを超し、3月には22歳となるマリウスだが、変わらずピュアでチャーミングな存在。Sexy Zoneの楽曲にアイドル性をもたらす、甘いキャラメルボイスもそのままだ。それでいて、常識と礼節のある紳士に成長した。綴る言葉や話す言葉のセレクトには、品の良さと素直さが表れており、ファンの心を優しく包み込む。パフォーマンスに反映される所作の美しさも、マリウスの魅力の一つである。
興味や関心の幅も広い。特にアートへの造詣が深く、2018年には大塚国際美術館の『Holiday at the Museum2018』のアンバサダーに就任した。さらに、その語学力は努力の賜物。日本語を学び続ける一方、ドイツ語を忘れてしまわぬよう努め、英語力も磨き上げた。2017年にはNetflix配信のオリジナルドラマ『フラーハウス シーズン3』に本人役として出演。「グループに国際色を持たせたかった」という、ジャニー氏の希望に応え続けている。
拗ねたりいじけたりするマリウスがかわいくて、ついちょっかいを出したくなる兄たち。それが初期のSexy Zoneの構図だったが、マリウスはいち早く大人になったように思う。暴走しがちなメンバーを、ときに受け入れ、ときに諫めーーそれでいて、ずっと愛おしい末っ子だ。
「人を幸せにしたい」という大きな夢を小さな胸に詰め込んで、日本にやってきた日から10年が過ぎた。マリウスが日本に来てくれたこと、それがすでに幸せのはじまりであることをマリウスは知っているだろうか。Sexy Zoneとして、アイドルとして、一人の人間として常に成長し続けるマリウスの姿は、多くの人にとっての日々の活力であり、笑顔の源となっていることだろう。誰かが我々に与えてくれた本物の天使なのではないかと、ふと思うことがある。
目には見えない天使の羽根を持って生まれたマリウス葉。いつかきっと、世界に羽ばたく。
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