亀梨和也、MCとしてのポテンシャルに注目 敬意と人柄が滲み出る独自の美学
昨年デビュー15周年を迎え『第72回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)にも初出場を果たしたKAT-TUN。『紅白』では、デビュー前の2002年に初の単独コンサートを開催した思い出深い東京国際フォーラムから炎を多用した迫力のパフォーマンスを行ったことも記憶に新しい。メンバーの亀梨和也は、アーティスト活動と高い評価を得ている俳優業に加え、MCにも積極的に挑戦している。本稿では、MCとしての亀梨のポテンシャルについて注目してみたい。
アスリートも信頼を寄せる真摯な姿勢
少年時代の亀梨は野球一筋で、小学校6年生の時には投手として世界大会に出場するほどの腕前だったことが知られている。1998年にジャニーズ事務所に入所した後もジャニー喜多川氏から「You、本気でジャニーズ所属で甲子園出てよ」と言われたことも明かしている(※1)。野球をこよなく愛する亀梨は現在、毎週日曜に『Going! Sports&News』(日本テレビ系)に出演中。ほかの出演者と共にベースボールスペシャルサポーターとして“豪速球プロジェクト”、“ホームランプロジェクト”などプロ野球選手に指導を受けつつ、ストイックに取り組む様子が野球ファンにも好評だ。
かつて『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演した際に「昔野球をやっていて詳しいからキャスターをやられているんでしょ?」と問われると、「野球は日々、選手の状態が変わりますから毎朝スポーツ新聞を読んでいます」と、仕事に対する高い意識とプライドをうかがわせていた。
また、取材でグラウンドに入る際もキャップを取り一礼を欠かさない姿など、何気ない場面に野球や選手に対する敬意が見て取れ、現在では選手たちからも大きな信頼を得ているようだ。亀梨が相手だからこそ語られたエピソードも数多くあり、インタビュアーとしての評価も高まっている。
歌番組やバラエティなどMCの幅を広げた2021年
スポーツキャスターとして足場を固めてきた亀梨であるが、昨年は初の音楽番組の司会にも挑戦した。昨年3月にはこれまでバラエティやドラマで共演してきた女優の松下奈緒と共に『Premium Music 2021』(日本テレビ系)のMCを担当。キャスターの時と同様に、出演アーティスト1組1組に真摯に向き合う姿は実に亀梨らしい司会であったように思う。
この投稿をInstagramで見る
また10月からスタートした『一撃解明バラエティ ひと目でわかる!!』(日本テレビ系)では“ひと目ナビゲーター”として進行役を担当。4回の特番を経てレギュラー化された同番組で亀梨は、バイオリニストの高嶋ちさ子やチョコレートプラネットら出演者のトークを巧みに回している。どちらもバラエティで活躍中の面々だが、力まないトークスタイルを打ち出し、テンポ良く番組を進行する亀梨の姿が印象的だ。
さらに、『紅白』初出場を控えた12月22日には、年末特番『ネオコロッセオ』(日本テレビ系)の司会も務めた。番組は対戦競技を徹底的に練習し、コースや競技のポイントを“一点集中特訓”で攻略したジャニーズメンバーがアスリートに挑戦するという、練習段階から密着したドキュメント&バラエティだ。ジャニーズメンバーの頑張りに亀梨は、「彼らがどう成長し、どう本番を迎えるかという部分も大きな魅力になっていくのではないかなと思います」とエールを送ると同時に、「アスリートの方たちが日々、どれだけ大変な練習を積み重ねているのかが伝わるのではないかと思います」と、ここでもアスリートへの敬意を忘れないコメントを残している。