東京事変、GENERATIONS、松下洸平、UVERworld、豆柴の大群……12月22日リリースの新譜5作をレビュー

UVERworld『30』

 「AS ONE」(映画『仮面病棟』主題歌)、「HOURGLASS」(映画『ブレイブ ‐群青戦記‐』主題歌)、「AVALANCHE」(ドラマ『アバランチ』主題歌)など6曲のシングルを含む約2年ぶりのオリジナルアルバム。ファンの間ではすでにライブアンセムとして知られている「EN」で変わってしまった世界を生きる決意を強く示し、ドープなトラックと鋭利なギターを軸にした「One stroke for freedom」で“愛されてる人にだけ愛してもらえればいい”、“やりたいことしかない”と宣言し、叙情的なメロディが広がる「えくぼ」では驚くほど率直な愛情を高らかに歌い上げる。どこまでも赤裸々なリリック、バンドサウンドを超越した音像には、コロナ禍における思考の変遷が音楽的トライアルとしてしっかりと刻み込まれている。(森)

UVERworld × ドラマ「アバランチ」『EN』Special Movie

豆柴の大群『昨日は戻らない/恋のフルスイング』

 バラエティ番組から飛び出した5人組アイドルグループ・豆柴の大群が、約1年ぶりとなるシングルを両A面でリリース。まず「昨日は戻らない」は、つらいことがあっても未来へ進もうという前向きなメッセージが印象的な1曲。メンバーのエモーショナルな歌声にストリングスが絡む展開も聴く者を鼓舞するようで、2ndシングルの表題曲「大丈夫サンライズ」以来の正統派応援ソングだ。一方「恋のフルスイング」は彼女たちにとって初となるクリスマスソング。アドバイザーを務めるクロちゃんのワードセンスが冴え渡るぶっ飛んだ歌詞世界とは裏腹に、ホリデーシーズンをイメージしたサウンドが幸福感を演出する。2曲とも違ったアプローチが新鮮で、グループの成長を感じさせる仕上がりとなっている。(渡部)

豆柴の大群「昨日は戻らない」MUSiC ViDEO