DISH//、ドラマ『二月の勝者』主題歌「沈丁花」は受験生以外にも刺さる曲に “泣ける”MVにもコメントが続々

DISH//「沈丁花」MVに“泣ける”の声続々

 『DISH// SUMMER AMUSEMENT ’21 -森羅万象-』で初披露されたDISH//の新曲「沈丁花」。冬の始まりのように寒かったあの日、澄んだ空気の中で演奏された「沈丁花」の染み入るような温かさは、ライブから1カ月ほど経った今でも鮮明に思い出すことができる。本稿では、同楽曲が“泣ける”と話題になっている理由に迫りたい。

DISH// – 沈丁花 [Official Video]

 マーチングドラム的に3連符系のリズムを刻むスネア。足取りを軽快にさせるギター。きらきら光るピアノのグリッサンド。金管楽器の明るい音色。サビに配置された〈いつもいつも ありがとうね〉という言葉はとてもシンプルだが、そのあとに続くのは〈なんでそれが言えないかな〉。素直になれず、絡まった心を解くような北村匠海(Vo/Gt)のボーカルが心に響く。曲中にはコーラスが多く用いられていて、メンバー全員が歌えるDISH//の個性がしっかり活かされているほか、「乾杯」に通ずるような、4人が集まったときに生まれるわいわいとしたテンションも感じられる。この日が初披露とは思えないほど「沈丁花」はすでにバンドに馴染んでいて、DISH//にとって大切な曲がまた一つ生まれたと感じさせられた。

 演奏前には北村から「今、頑張っている受験生、それを支える家族や友人、恋人のみなさん。僕らがそっと背中を押す曲を歌いたいと思います」という紹介があったが、「沈丁花」は、中学受験を描いたドラマ『二月の勝者 -絶対合格の教室-』(日本テレビ系)の主題歌として書き下ろされたものだ。タイトルの沈丁花とは2~3月に花を咲かせる植物で、“栄光”、“勝利”などの花言葉を持つ。作詞ははっとり(マカロニえんぴつ)、作曲ははっとり&北村で、はっとりがDISH//の楽曲を手掛けるのは「僕らが強く。」以来2度目。北村ははっとりに対して「どこかでボーカリストとして同じ匂いを感じていた」らしく、それもあってか、曲も歌詞もはっとりが書いた前回に対し、今回は北村とはっとりの共作となった。

DISH// – 沈丁花 ―0が1になった日―

 「沈丁花」は、北村が制作中に言った「帰る場所があるって嬉しいことだよね」という言葉を軸に形作られた曲だ。歌詞で描かれているのは、躓いても味方でいてくれる存在(=帰る場所)。〈「負けないことが本当の強さじゃない」〉、〈「選ぶ道より、選んだ勇気じゃない?」〉といった言葉は、結果よりも過程を見つめ、決断し頑張った“僕”の行為自体を肯定するものだ。これらのフレーズに家族や友人、恋人など身近な人を思い浮かべた人もいるかもしれない。一方で、受験とは孤独との戦いだ。思うように成果を出せず、ストレスを感じてしまう時もあるし、そういう時ほど周囲の人に当たってしまい、本心とは裏腹の態度をとってしまうものだろう(思春期だとなおさら)。そんななか、「沈丁花」はその軽快な曲調でもって、複雑な心模様ごと“あなた”を肯定。MVのコメント欄やSNSでは、曲中の“僕”に感情移入し、“一人じゃない”というメッセージに勇気づけられた受験生からのコメントが見受けられる。

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