櫻坂46「流れ弾」MVが評価された理由 緻密に練られた演出とクリエイティブを検証

 櫻坂46の3rdシングル曲「流れ弾」のMVが、MTVジャパン主催の音楽アワード「MTV Video Music Awards Japan 2021」の「最優秀邦楽新人アーティストビデオ賞」を受賞した。この「MTV Video Music Awards Japan」は、全米最大規模の音楽授賞式「MTV Video Music Awards」の日本版として2002年より開催されているもので、“ミュージックビデオの祭典”として毎年各部門の優れた作品を発表している。

櫻坂46『流れ弾』

 日本の音楽に関する賞のなかでは比較的若年層が支持する作品寄りで、その成り立ちからも海外志向の強いこのアワード。櫻坂46は、改名前の欅坂46時代の2017年に「Best Buzz Award」部門を受賞し、さらに2018年の「アンビバレント」と2019年の「黒い羊」にて「最優秀邦楽グループビデオ賞」を受賞した経験を持つ同賞のもはや常連だ。今年も各部門の受賞者に名だたる顔ぶれが並ぶなか、櫻坂46は改名後としては初の受賞を果たし、昨年心機一転で再出発した同グループのクリエイティブ面が引き続き評価された形と言える。

受賞のポイントは独自路線のアーティスト性とクリエイターたちの手腕か

 今回櫻坂46が受賞した「最優秀邦楽新人アーティストビデオ賞」は、Suchmos「MINT」(2016年)、Official髭男dism「ノーダウト」(2018年)、King Gnu「白日」(2019年)、マカロニえんぴつ「恋人ごっこ」(2020年)といったように、ここ最近はロックバンドの作品が受賞する傾向にあった。また、ダンスボーカルグループであってもDOBERMAN INFINITY「INFINITY」(2015年)やTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE「Lightning」(2017年)といった男性グループ作品の受賞が続いており、櫻坂46のような女性グループが受賞するのは珍しい。その点ではある意味、快挙と言えるだろう。

 櫻坂46の作品がなぜ同賞をよく受賞するのか。それは同グループのアーティスト性によるところが大きいと思われる。坂道グループはもとより、多くのグループと比べても独自と言える路線をひた走り、媚びないスタイルを貫いてきた。特に今回の「流れ弾」は現代のSNS社会をテーマにしたメッセージ性の強い楽曲で、時代に対するある種のロック的なメンタリティがあるため、聴き手に訴える力が大きい。こうした訴求力を持った楽曲に対して、作品の持つパワーを最大限活かすクリエイターたちの手腕も見逃せない。



インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる